札幌ラーメン最新事情2020➂辛さとシビれ、旨さの衝撃タックルを受けてみよ!

雪が少なく暖冬とは言いながら、それでもやっぱり寒い北国の冬。
こんな時こそ身体の芯から温まりたい。
さて、寒い時期に温かいラーメンを食べたくなるのはもちろん、辛いラーメンで芯からポッカポカになりませんか?

ということで、毎年のように辛いラーメンのお店や、既存店で辛いラーメンメニューが提供されたりしていますが、昨年はまたさらに辛くて痺れる美味しいラーメン店が続々と登場しています。
今回は辛くて痺れるそんなお店に注目してみました。

蝋燭屋(ろうそくや)

最初にご紹介するのは「蝋燭屋(ろうそくや)」というお店。
名前の通り、売っているのはロウソク・・・ではありません。
冠にSHIBIRE-NOODLESと書かれています。
そう、シビレ系のラーメンを提供するお店なんです。

蝋燭屋(ろうそくや)の入り口

本店は銀座にあり、都内は他に表参道ヒルズの2店舗。
その他大阪にも支店があるそうで、満を持しての札幌進出です。

メニュー

メニュートップは麻婆麺。
他の支店でも高い評価を受けているメニューです。

食べる前の私の先入観と偏見。
「銀座が本店で表参道に支店ってことはオシャレーがウリで味も優しい味なんでしょっ!」
見た目重視で味はあっさりでエレガントな味わいを覚悟。

麻婆麺

オシャレで物足りない事を覚悟した麻婆麺。
ほらね。オシャレでエレガントでしょ^^
多分味はそれほどパンチの無い「あっさり系」だと・・・。

麻婆豆腐をレンゲですくったところ

思ったら大間違い!!
しっかり辛くてしっかりシビレ!
そしてめっちゃ美味しい!
評判の中華料理店でも中々食べられない程極上の麻婆豆腐でした(*O*)

麻婆麺のスープ

例えるなら、街で見かけたエレガントな服装をした彼女。
遠目から見ると華奢に見えたその女性。
軽―くナンパしたらオシャレをした吉田沙保里選手だったってぐらいびっくり。

麺をすくったところ

で、その吉田沙保里選手・・・じゃない麻婆麺のパワフルな味わい。
辛さは「薄辛」「普辛」「倍辛」の3段階。
私は「普辛」にしたんだけど、それでも十分な辛さとシビレ。
ストレートのもっちりした麺と絡み、口の中が辛くて美味くてシビレて・・・
もうね、一口目から激しい吉田沙保里選手のタックルを受けたような衝撃を受けました!

ランチタイムのご飯さーびる

そしてランチタイムには嬉しいご飯のサービスがある。

ご飯サービス

この麻婆はご飯とも一緒に食べてみたいと思う美味しさだったのでこのサービスは嬉しい。

麻婆豆腐を載せたご飯

乗せちゃうよね~^^;
On The Rice(オンザライス)!!

OTR

略してOTR!最高!!

「唐辛子」「ブドウ山椒オイル」「ブレンド酢」

卓上に並ぶ「唐辛子」「ブドウ山椒オイル」「ブレンド酢」。

ブドウ山椒オイル

まずは美しいグリーン色をしたブドウ山椒オイルを使ってみる。
山椒の良い風味とピリッとした刺激が加わりこれを数滴たらすだけで麻婆麺がさらに香り豊かになる!

レンゲでOTGするところ

ワンランクアップした麻婆をやっぱりご飯にOTGしちゃうよね~^^;
食欲倍増で困るほど。

卓上調味料の唐辛子

同じく卓上調味料の唐辛子は自家製ラー油を作る時の副産物らしいけど、これがまた香ばしさが加わって良いアクセントになる。

唐辛子をスプーンですくったところ

担々麺にオススメらしいけど、香ばしさの加わった唐辛子や山椒の風味は麻婆麺にもばっちり!

完食した丼とお茶碗

見た目は優しくエレガントなのに味はパワフルでクセになる味わい。
想像以上に美味しかった。

スパイスと辛さで食べ終えた後は汗でぐっしょり。(-_-;)
最初に渡された紙エプロンは跳ね防止のためじゃなく「自分の汗でスーツを汚さない」ためのものかも知れない。
その意味では「”神”エプロン」だったな。
~~~
会社に戻っても汗だくの私を見て会社の仲間が
「どうしたの?冬なのにそんなに汗をかいて?」と聞かれたので
「サオリンにレスリングのタックルをくらった」と答えておいた。

金メダル級の美味しさでした^^

【SHIBIRE-NOODLES 蝋燭屋 札幌店】
住所/札幌市中央区北3条西4丁目1-1 日本生命ビルB1F
営業時間/11:00~22:30(LO 22:00) ※土日祝は22:00(LO 21:30)まで
定休日/不定休
TEL/011-200-9690

 

辛いラーメン 14 札幌南口店

「名は体を表す」という言葉がありますが、こちらのお店の店名は「辛いラーメン14」!
どんなジャンルのラーメンを出しているか、これほどわかりやすいお店も無いと思う。
まさかこのお店に来て「え?辛いラーメンがウリのお店だとは思わなかった!!」って人はいないだろう^^;

さて、この「辛いラーメン14」は2016年の本企画でもご紹介しているお店。

【札幌ラーメン最新事情2016③】スパイスが広げるラーメンの新世界


2019年9月に新たに「札幌南口店」という2号店がオープンしました。

中澤農園で栽培された唐辛子を使用しており、目指したのは「調味料」ではなく「薬味」とのこと。
初めて本店でいただいた時に、この唐辛子の美味しさに目覚めたワタクシですが、営業時間と場所の関係で中々頻繁に通う事が出来ませんでした。
今回の駅近くに2号店ができるというニュースはホントに嬉しかった!

さて、まずは定番のメニューからご紹介しましょうか。

辛醤油の2倍。
見た目はそれほど乱暴者に見えないけど・・・。

結構乱暴者です(笑)
いや、乱暴者という表現は良くないですね。
しっかりパンチが効いててガツンと来る。

辛っ!美味っ!辛っ!美味っ!・・・の繰り返し。
レンゲが止まらなくなる。

合わせる麺は札幌スタイルの縮れ麺。
エッジの効いた角のしっかりした歯切れの良い麺との相性は抜群。

こちらは辛塩の3倍。

醤油よりもむしろこちらの方が唐辛子そのものの「美味しさ」「魅力」を感じられるかも。
やはり辛っ!美味っ!辛っ!美味っ!・・・のループが止まらない。

卓上トッピングのオススメはフライドガーリック。

これを加える事でさらにスープにコクと香ばしさが加わる。
ということで、本店同様に辛い系の三味「辛味噌」「辛塩」「辛醤油」はもちろんお勧めなのだが・・・。

今回札幌南口店を出すにあたって登場した新メニュー。
いや、新メニューというより「秘密兵器」と言えるぐらい美味しかったメニューをご紹介したい。
その名も「五目辛麺」!

この五目辛麺は従来の唐辛子の辛さに、新たに山椒系の痺れる辛さが加わった。
そして、なんと「広東麺風」のあんかけスタイル!
あんかけ系大好きなワタクシです!

シビレは3段階から選べるのですが、今回は3をチョイス。
思った以上に山椒粉が乗っててそのビジュアルにむしろシビレたわ^^;

もうひとつ、辛みペーストなるものが別皿で提供されました。
この辛みペーストで辛さ調整ができ、最初に出されたもので足りなければ追加オーダーも可とのこと。

まずは山椒の乗っていないところ&あんのかかっていないサラサラスープからいただきます。
・・・美味っ!!(*o*)
確かに辛さは感じるが、旨味たっぷりの上等な清湯スープ。

このスープを飲むと辛いだけがウリじゃないのが良くわかるね。
スープもしっかり丁寧に取っていて、まるで「おしとやかなお嬢様」ってぐらい優しさがにじみ出ている。

サラサラスープの上に乗るのはびっくりするぐらい具がたっぷりのトロトロのあん!
しっかり目の味付けがピリ辛スープにコクを加えてくれるが、味わいはまだまだ優しい^^
辛さは余裕余裕。
なんだったらスキップしながら食べられるぐらいです。
いや、しないけどね^^;

山椒部分をスープに溶き、別皿提供の辛みペーストを溶き・・・。
そうすることで、じわじわと辛さが襲ってくる!

中澤農園さんの唐辛子、やっぱり旨味がある!
辛いし痺れるし・・・でも美味くて箸もレンゲも止まらない。

箸は止まらないが、スキップしてた足取りはやや重くなってきた^^;

ヤ、ヤバイ・・・。
辛い・シビレル・・・。
・・・デモトマラナイ。

最初の一口は「おしとやかなお嬢様」のような印象だったけど今や「鬼嫁」とも呼べる状態^^;

それでも箸もレンゲも止まらないのは「鬼嫁さん」を愛する世の旦那様に通じるところが・・・あるのかないのか(笑)

1号店からあった辛味噌・辛醤油・辛塩にはますます磨きがかかったような印象だったけど、今回いただいた五目辛麺はさらに突き抜けた印象がある。
辛い広東麺ってのは世の中的にも珍しいが、文字通り「辛いラーメン14」ならではのオンリーワンの味わいに仕上がっている。
「クセになる味」ってのはこういうラーメンかも知れない。

メッチャ美味しいのだけど、さすがに最後は辛さで飲み干せなかった^^;
スキップの足もレンゲも最後には止まってしまいましたとさ(笑)

余談だが、この原稿を書いているのは当然真冬。
外は氷点下・・・。
なのに、なぜ私はこんなに汗だくなの?^^;

パブロフの犬が食事の写真で唾液を分泌するのと同じく、この写真を見ているだけで汗ぐっしょり!
原稿を書いているだけで痩せるかも・・・あ、それとともにこの原稿を書いていたら、どうしてもこの後このラーメンを食べにもう一度行きたくなっちゃったからプラマイゼロ・・・いや、むしろ体重はプラスになるだろうな。

【辛いラーメン 14 札幌南口店 】
住所/札幌市中央区北4条西6-1-1 毎日札幌ビル1F
営業時間/11:00~15:00 17:00~19:30
定休日/日曜日
TEL/011-211-1408

 

大魔王

「ウソをつくと閻魔様に舌を抜かれるよ」
子供の頃よくそんな話をされました。

すすきのに閻魔様の目立つオブジェがにらみを利かせている。
このオブジェの前ではウソはつきにくいなぁ・・・などと思いつつ、ここはすすきの。
男と女の騙し騙されて・・・いや駆け引きなしには語れない街。

今日は閻魔様のお話ではなく、そこに新たにオープンした「大魔王」というお店のお話。

2019年6月にオープンし、明け方まで多くの人の舌を抜いて・・・じゃない舌を楽しませてくれている。

メニューは辛くて痺れる「閻魔ラーメン」と背脂をたっぷりふりかけられた「背脂ラーメン」の2系統。
それぞれに味噌と醤油があって合計4種類。
(※現在はそれに「キンキのあら塩ラーメン」というメニューも加わっている他、限定メニューも頻繁に提供されているそう。)

辛くて痺れる「閻魔ラーメン」は辛さ・痺れの調整が可能。
今日は辛さ:中辛、痺れ:中シビで注文!!

見てこのビジュアル!
黄色に赤に緑に白。
美しくて食欲をそそられるね。
閻魔様ったらオシャレさん^^b

横から見てもこの立体感。
3D閻魔様ってところですかね^^

さて、肝心のお味は・・・。
これが抜群に美味しい!
一口目は割と優しい口当たりに感じたが、二口目はパンチのある辛さと山椒系の痺れが襲ってくる。

受け止めるベースのスープも厚みがあって、味噌との相性も抜群。
自家製ラー油らしいが、辛いだけじゃなくコクと香ばしさが口の中に広がる。

麺は札幌製麺製の軽いウエーブの中太麺。
小さな粒々入りの全粒粉を使用した麺。
適度な歯ごたえともっちりした食感を兼ねそなえていて美味しい^^

浮かぶ背脂でパンチもあるし・・・。

アクセントのニラは良い風味を醸し出している。
中辛・中シビだったけど、後半はビリビリと口の中に刺激が広がる。
辛い・・・でも止まらない・・・。

結構汗だくになりましたが、なんだかそれが心地よい。
閻魔様ったら、地獄の窯で茹でてくるかと思ったのに、優しいデトックス効果を与えてくれるじゃない。
ここは地獄じゃなくてもしかして天国なのか?^^

辛くて痺れる・・・いわゆるカラシビ系味噌。
これはハマル人が多そうだなぁ。
食べ終えて舌はビリビリしたが、幸いにも舌を抜かれることは無かったので良かった^^

店内に貼られた「背脂足りていますか?」のメッセージがまた誘ってくるね~。
また来よう!

後日このお店が美味しかったことを知人に話し、
「次回は背脂ラーメンを食べようと思ってるんだ」と付け加えたら
「背脂ですか?・・・また太りますよ」と言われた。
癪に障ったので
「最近少し痩せたから大丈夫!!」
と告げたところ、閻魔様にではなくその知人に危うく舌を抜かれそうになりました(笑)

【大魔王】
住所/札幌市中央区南6条西4丁目11 Cビル1F
営業時間/21:00~5:00(LO 4:45)
定休日/日曜日
TEL/011-596-0934

 

175°DENO担担麺 Lounge HOKKAIDO

最後にご紹介するのは「175°DENO担担麺LoungeHOKKAIDO」です。

あれ?175°DENOて紹介していなかったっけ?
そう!
実はこの札幌ラーメン最新事情では2014年2015年と2年連続で登場しているお店。

【札幌ラーメン最新事情2014②】ビリビリ、ジンジン、舌が痺れる!札幌に「麻(マー)」の辛さが吹き荒れる!

【札幌ラーメン最新事情2015④】麺の実力、タレの旨さにトッピングの妙! 汁無しの麺が来ている!・・・かも?!

札幌ラーメン最新事情では「できるだけ知られていないようなお店を紹介したい」って個人的な思いもあるのでちょっとハードルが高いのですが・・・。

そんなハードルを越えてくるぐらい今度の新店は「紹介したい」と思うようなユニークなコンセプトのお店だったんです。
なので今回は味のご紹介よりお店のコンセプトに重心を置いてご紹介しようと思います。

さて、一般的に子供って「辛いものが苦手」な事が多いですよね。
なんせ私自身、今でこそ辛いものが大好きですが、子供の頃は唐辛子はもちろん、お寿司も「サビ抜き」で食べていたもの。
我ながら信じられない!

で、DENOさん。
普通なら「辛いメニュー」が看板ですから子供はターゲット外のはずなのに
「お子さんが食べられないから、店に来られないお父さんお母さんがいるんじゃなかろうか?」と考えたのか・・・

「だったらお子様が楽しめるメニューともう一歩進んでお子様が楽しめる店づくりにしちゃえばいいんじゃね?」って結論になったんじゃないでしょうか?

直接聞いたわけじゃないけど、そう考えること、そしてそれを実行に移すところ。。。。
これだけのスピードで支店を次々出せるのもそういう思考回路のスゴさがあるように思う。

キッズスペースなんかがあって、モニターではお子様の好きそうなアニメが流れていたり・・・。

お子様のラーメン作り体験なんてのもある!

これはもうアミューズメント施設ですね^^
ボルダリングをしているお子さんが楽しそうでした^^

白ゴマ担担麺

さて、担担麺。
汁なしなのか汁ありなのか?
白ごまなのか黒ゴマなのか?
スープは創業の味なのか、今回新たに加わった「濃厚」なのか、色々と選ぶ楽しさがあります。

オーダーを済ませると席に座って待つ方式。

フードコートなどにみられるような呼び出しベルで待ちます。

よーく混ぜていただきましょう!
もうね、こちらのお店の美味しさは過去の記事でもご紹介しているので今更説明するまでもありませんが、濃厚なゴマのコクに辛さとシビレの魅力がたまらない。

お好みで卓上の自家製ラー油で辛さ調整も可能です。

175℃で作られた手作りラー油。
174℃でも176℃でもダメらしいです!
中国まで頻繁に視察や仕入れに行っている様々な種類の花椒。

コチラのお店ではそんなこだわり食材のラー油や花椒などが購入できるのも魅力的。

今までお子様がいらっしゃるから辛いラーメンの175°DENOはちょっと・・・と思っていたお父さんお母さん。
新しい「175°DENO担担麺LoungeHOKKAIDO」で、ご家族で楽しまれてはいかがでしょうか?

もちろんおひとり様もカップルも楽しめる明るい雰囲気のお店です。
念のため・・・。

それこそ私は一人で行ってボルダリングでダイエットにもいそしんでいます。

・・・もちろんウソです(-_-)
ダイエットは辛さとシビレの発汗作用に期待するとしよう。

【175°DENO担担麺 Lounge HOKKAIDO】
住所/札幌市清田区清田2条1丁目3-8
営業時間/11:00~22:00(LO 21:30)
定休日/なし
TEL/011-802-8175

~~~~

さて、という事で今回は辛くて痺れるラーメンの新店にスポットを当ててみました。
一昔前まで山椒系の痺れる辛さは苦手という人が多かったように思うが、逆に最近はシビレファンが急増しているようにも思う。
私もそんな中の一人で以前はそれほど得意ではなかった山椒系の痺れる辛さ。
いつの間にか大好きになっていました。
実際原稿を書きながら「食べてぇ・・・」と何度思ったことか^^;
辛いモノは代謝を上げる効果があるし、痩せるためにもっと積極的に取っていこうかな・・・と、我ながら脳みそがシビレているような発想をするのであった。

前の記事へ

次の記事へ

特集トップページへ

WRITER/大石 敬(札幌ラーメンコンシェルジュ)

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク