ラーメンを食べて美味しい思う瞬間っていつ?・・・ってなんだか変な書き出しですね^^;
当然一口食べて「舌」が美味しいと思う瞬間。
つまり当たり前ですが「味」が美味しいって時が一番多いと思うのですが、それだけじゃないと思いませんか?ラーメンの麺をすすった時の唇を震わす「感覚」とか、噛み締めた時の「食感」とか・・・。それもやっぱり美味しい要素だと思うのです。
そして、無意識のうちに美味しいと感じているモノの一つに「香り」があると思うのです。食欲を刺激する香りは楽しいし、なんだか幸せな気分になりますよね。
昨年はそんな「香り」を意識したお店が印象に残りました。今回はそんな「香り」にこだわったお店にスポットを当ててみようと思います。
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ラーメン 点と線. 狸小路店
まず最初に紹介するのは「ラーメン 点と線.」というお店。
こちらのお店はスープカレーで有名な「札幌路地裏スープカリィ侍.(Rojiura Curry SAMURAI. )」の営むラーメン店。
この「ラーメン 点と線. 札幌店」は2019年12月に狸小路7丁目にオープンしたのだが・・・。
実は最初にオープンしたのは東京店。
その後大阪にも出店し、満を持しての札幌凱旋開店!
東京での評判を耳にするたびに早く札幌にもできてくれないかなぁと個人的に待ち望んでいたお店でもあります^^
さて、札幌店では「お塩」「お醤油」というスパイスの入らない、いわゆる普通の塩ラーメン&醤油ラーメンもあるのだが、ここはやっぱりイチオシの「スパイスラーメン」を注文!
そういえば、カレーうどんとかカレーラーメンってなんでシャツにはねることが多いんだろうね?
もしかすると磁石のプラスとマイナスみたいにシャツにS極、カレーにN極とか引き合う力があるんじゃなかろうか?
そのうち学会で発表しようかな・・・。
とかくだらないことを考えているうちにスパイスラーメンが運ばれてきた。
あ・・・紙エプロンをもらうのを忘れた。
美しい盛り付けに思わずうっとり・・・。
菊の花びらなんか散らされていて、見た目にもめっちゃオシャレさん。
オシャレなだけじゃない!
スープの味にびっくり!
鶏や豚のしっかりした味わいに味噌の風味。
実に複雑なスパイスの香りが口と鼻に広がる。
花椒のシビレル辛みや八角の風味など、中華系の香りも混じり単なるスープカレーの風味じゃない!
スープカレーでもありながら、きちんと「美味しい”ラーメン”」に仕上げている。
レンコンや・・・。
ゴボウの素揚げ。
スープカレーの具の魅力と彩り。
スープカレーで培ったスパイス使いに加えられたラーメンとしてのエッセンス。
スープカレーとラーメンの良いとこどりの融合って感じですかね。
途中で添えられたレモンを絞るとスパイスの風味に加わる柑橘系の酸味でエスニックなテイストにも変身する。
一口目から食べ終えるまで具や味の変化で楽しませ続けてくれるのがいいね。
トロトロチャーシューも絶品。
実は半ライスを頼んでいたので、この辺でそちらに手を伸ばしたくなるのだが・・・。
ここはもうちょっと辛抱^^;
あー・・・チャーシュー乗っけてぇ・・・という葛藤を振り切りましょう!
具もたっぷりでボリュームもたっぷりなのにあっという間に完食。
いや、完食ではない。
はい、想像通りここからが次のお楽しみ!
ぐっとこらえ続けたご飯をドボン。
このスパイスの風味だもの、やっぱりご飯を投入したくなるよね。
ほらね。
我慢して大正解!^^
ラーメン寄りにチューニングしているとはいえ、カテゴリとしては「カレー」風味。
ご飯の相性は抜群に決まっている!
今度こそホントに完食。
凱旋開店してくれてホントにありがとう^^
辛いモノ好きな方もスープカレー好きな方も、そしてもちろんラーメン好きな方にもオススメできるお店です。
~~エピローグ~~
店を出て気が付いた。
ワイシャツに付いたシミ・・・「点と汁」(-_-)
やはりこの分野はもっと研究して学会発表すべきかも知れない。
【ラーメン 点と線. 狸小路店】
住所/札幌市中央区南2条西7丁目2-1 狸小路7 新生会ビル 2F
営業時間/11:30~15:00 17:30~22:00
定休日/不定休
ワイルドハーブ
「ワイルドだろ~」というフレーズで一世を風靡した芸人さんと言えば「杉ちゃん」!
今も活躍されていらっしゃいますが、最近はあまりそのフレーズを使わなくなったようですが・・・。
私の中では「ワイルド」=杉ちゃんのそのフレーズがどうしても頭をよぎります^^;
さて、ということで次に紹介するのは「ワイルドハーブ」というお店。
どうだ「ワイルドだろ~」・・・いやまだ早いか^^;
創成川イーストのM’sイースト2にあったお店が2019年4月にこちらに移転してきました。
夜は千歳のブランド豚「う米豚(うまいとん)」を使用した自家製ベーコン&ソーセージをはじめとして様々なお肉をスモークしたおつまみなどが楽しめる飲み屋さん。
そのお店がランチタイム限定で燻製ラーメン&燻製カレーを提供しているとのこと。
ということで注文したのはくんせいしょうゆラーメン!
うそ。
ホントの全体像はこっち。
昼からがっつり食べてやる!!ってことでミニカレーとのセット^^;
午後から眠くなろうと気にしない!
それこそ「どうだ!ワイルドだろ~」でしょ^^b
+100円でカレーが付けられるというお得なセット!
さて、こちらのラーメン、「くんせい」の名の通り、ドンブリ全体からほのかに燻したいい香りを放っている。
スープに使うガラや醤油そのものをスモークしているらしい。
口当たりはすっきりで昔懐かしいシンプルな中華そばの味わいにスモークされた香りのアクセント!
麺は奇をてらわないあっさりスープによく合う細目の軽いウエーブ。
あっさり好きなら誰もが納得する麺とスープの組み合わせに、オリジナルの香りのアクセント。
太めの角材メンマは歯ごたえが心地よい。
ほのかにピンク色のしっとりチャーシューもさすが。
夜は料理自慢のお店らしく、シンプルなのに随所に個性をチラリと見せている感じかな。
・・・あれ?全然ワイルドじゃないぞ。
そしてこのカレーが絶品!
辛さこそそれほどではないのだが、様々な野菜の旨味の溶け込んだ手の込んだカレー。
このカレーがまたラーメンとの相性が抜群なんだよね!
・・・あれ?益々ワイルドじゃないじゃない!
杉ちゃんのイメージもあって「ワイルド」=「野蛮」とか「荒々しい」って印象があったけど、野蛮とは対極な繊細であっさりした味わい。
もうひとつ、「ワイルド」=「雑」ってイメージがあるのも杉ちゃんの芸風に影響されているかもだけど、いただいたカレーは丁寧に仕込まれた本格派で、こちらも「雑」とは対極の美味しさでした。
ワイルドというキーワードで勝手に抱いていた先入観。
もっとハーブが“どっさり”と“雑に”てんこ盛りにされているラーメンとかを想像したけど、良い意味で裏切られたね。
え・・・?
ワイルドハーブってワイルドなハーブかと思ったら、野草や山菜を表す総称なの?(*o*)
私の思考回路こそがあまりに「ワイルド(=雑)だろ~」だったわ(-_-)
失礼しました。
【ワイルドハーブ】
住所/札幌市中央区北2条西3丁目1-11 プラザ北二条ビル B1F
営業時間/月曜〜金曜11:30〜14:00 17:00〜23:00、土曜16:00〜23:00
定休日/日曜日
TEL/011-210-6998
羊と中華ヤンボウ
ヤンボウ!って聞くと、私の世代だと双子の天気予報を思い出してしまいます。
天気と言えば今年の北海道は雪が非常に少ないのです!
この原稿を書いている1月中旬現在、雪まつりの雪は大丈夫なのか?ってぐらいの雪不足。
多くのスキー場も雪不足で困っているという話を聞きます・・・。
あ・・・今日は双子の天気予報の話じゃないし、ましてや北海道の天気の話ではもっとなかった^^;
「羊と中華ヤンボウ」というお店のお話です。
こちらのお店、以前は南4西1にありちょっと隠れ家的存在だったお店。
夜は「羊焼売」「羊麻婆豆腐」など羊料理を使った中華料理の人気店が狸小路7丁目に移転してきました!
煮干しをベースにしたスープのラーメンが美味しいと聞いてお店に伺うと何やら気になるメニューが!
ヤンタンメン?
なにやら「山蒼子(さんそうし)を効かせたスープ」らしい・・・
山蒼子(さんそうし)??
調べたら山蒼子(さんそうし)は別名木姜油 (ムージャンユ)とも呼ばれ、アロマオイルにも使用される植物で、その成分には、レモンの主要香味成分と同じ成分が含まれているため、レモンに似た香りがするとのこと。
ほうほう!
なるほど!
香りとしては山椒や胡椒にレモングラスを足した感じ!
さわやかでほんのりとした辛さ。
この香り好きかも!!
煮干しの味わいにこのアクセントとってもいい!
アロマオイルではリラックス効果があるのかも知れないけど、逆に私は思わず興奮しちゃいました(笑)
加水率のちょっと低めの麺。
少し長めに茹でられている感じで食感はむしろしなやか。
この組み合わせもイイ!
キクラゲの食感や・・・。
モヤシのアクセント。
シンプルな具材だけど必要十分・・・。
と思っていたのだが、メニュー表に「パクチー」の文字を発見してしまった。
山蒼子の持つレモンのようなさわやかな香りにパクチー・・・。
これは絶対合うやつだね^^
追加注文しちゃいました!
ドンブリから新しい香りが立ち込める。
柑橘系の三蒼子の香りにエスニックなパクチーの風味はまた新しい世界を見せてくれた・・・と書くと大げさかな^^;
いずれにしても煮干しを使ったラーメンなのは間違いないのだが、エスニックな雰囲気も感じるこの香りは斬新。
美味しくいただきました!
そのままでも美味しいけれど、個人的には苦手じゃなければパクチーを追加することをオススメしたいですね。
某天気予報のヤンボウには双子の相方がいるように、パクチーに山蒼子の相方は最高の組み合わせ!
僕の名前はパクチー♪僕の名前はさんそうし♪
二人合わせてパクさんだ~♪
~~中略~~
小さなお腹が大きなお腹に~・・・♪
いや、元々「小さなお腹」ではなかったな(-o-)
【羊と中華ヤンボウ】
住所/札幌市中央区南3条西7丁目5
営業時間/11:00~16:00 17:00~翌1:00(日曜は23:00閉店)※日曜日は夜のみ営業、月曜日は昼のみ営業
定休日/昼:不定休
TEL/011-218-2008
らぁめん 支那虎 札幌店
今~船出が~近づく~♪
私の世代では「シナトラ」と聞くとフランクシナトラであり、代表曲のマイウエイが真っ先に思い浮かびます。
フランクシナトラのファンなのです!
でも、今日ご紹介するシナトラはフランクの方じゃなくフラノの方。
そう、富良野の名店らぁめん支那虎が札幌に進出してきたんです。
ずっと気になっていながら富良野は中々に遠く、行く機会がないままでいましたが向こうからやってきてくれました^^
ここのメニューの二大巨頭が「支那そば」と「こげ塩」との噂は富良野から札幌にまで轟いておりました。
特にこげ塩はずっと気になっていたんです!
まずは支那そば・・・。
キレイなフォルムです。
なるほど!
鶏豚の動物系の旨味に魚介の旨味がしっかり効いた醤油味。
これは一口目から誰もが美味しいと思う洗練された味わいですね。
須藤製麺のちょっと低加水の麺。
富良野が本店という事もあり旭川系の麺に近いと言っていいかな。
一つ一つの具材にもこだわりが感じられ・・・。
間違いなく名作なのだが、今回は「香り」をテーマにしている回なので本命は次のメニュー。
そう!こげ塩ラーメンです。
見て!この真っ黒なフォルム。
黒っぽいとかのレベルじゃなく漆黒に近いぐらいの黒!!
ところがこの黒いスープに秘められた香りと旨味・・・。
久しぶりにぶっ飛ぶ美味しさでした。
どうやら黒い色の正体はニンニクを油で揚げたいわゆる「マー油」らしいが、そのニンニクの香ばしさったらない。
かなり強いパンチのある個性的な油なのだけど、それを受け止めるスープがしっかりしているからなんだろうね。
食べにくさは皆無!
むしろスープを飲むレンゲが止まらなくなりグイグイと引き付けられる。
で、同じく須藤製麺のちょっと加水率の低めの麺。
歯切れが良く心地よい食感と少しもっちりした食感の混在するこの麺。
抜群の相性。
もうね。
これを食べちゃうとシナトラ=フランクじゃないね。
これから先は間違いなくシナトラ=らぁめん支那虎を思い浮かべちゃうわ!
それぐらいクセになり、心に残る美味しさでした。
このスープは飲み干さずにはいられない!
え?フランクシナトラのファンと言っているクセに冒頭の歌詞が日本語だって?
シナトラファンってのはウソだろうって?
「こげ塩」以上に真っ黒な疑惑・・・。
ごめんなさい・・・。
本当は英語が苦手なのです(-_-)
シナトラは漢字の「支那虎」、マイウエイは日本人の「布施明」がしっくりくるのでした。
【らぁめん 支那虎 札幌店】
住所/札幌市北区北18条西5丁目1-7
営業時間/11:00~21:00
定休日/月曜日
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ということで、札幌ラーメン最新事情2020、第2回目の今回は「香り」にこだわったお店にスポットを当ててみました。
燻製の香り・スパイスの香り・山蒼子(さんそうし)の香り・ラードで焦がしたニンニクの香り・・・今回はそんなお店をご紹介しましたが、他にも個性的な香りや食欲を刺激する香りにこだわっているお店は沢山あります。
ラーメンは味だけじゃなく「香り」もどんどんバラエティ豊かになっていきますね!
個人的には「楽しい」反面、これ以上食欲を刺激して欲しくないという気持ちもちょっとだけあるけどね(笑)
ではまた来週!