こんにちは、編集部のマサです。2017年春にオープンした、定山渓温泉「厨翠山(くりやすいざん)」に行ってきました。
厨翠山について調べてみると、
~コンセプトは、Seamless cuisine シームレス キュイジーヌ
食べるところと作るところ、サービスをする人と料理を作る人、 そして料理、
あらゆる垣根を取り払い、自由な発想で、「食」と向き合い、「食」に親しむ空間~
~「味わう」ために泊まり、「おいしい」を想い出にする~
こんな風に記載されていて、
これが、一体どんな場なのか、どんな体験をさせてもらえるのか?
オープン当初からとっても気になっていました。
そこで今回は、食べるの大好き!お酒も大好き!
という友人達と女4人旅で利用させてもらいました。
■目次
チェックインはビールを飲みながら
今回は女4名で二部屋を予約。車2台で15時のチェックインに合わせて現地集合だったのですが、
私たちは少し早めに到着。
玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えます。
まず通されたのはダイニング、ここでチェックインです。
でもその前に・・・
ジャ~ン!本日1杯目の生ビール(サッポロクラッシック)です。
飲み物はビールの他に、黒豆茶と自家製ジンジャエールがあり、好きなものを選べます。
そして、チェックイン前に、ビールとおにぎり??
クルミと朴葉味噌、黒ごまと五七の梅塩が添えられています。
塩加減もほどよく一口サイズだったので、小腹を埋めるのに丁度良い量でした。
因みに、梅塩の前の数字は、使用しているお塩の番号で、ダイニング横にズラッと並んでいます。
気に入ったお塩があれば、購入することもできます。
夕食や朝食のメニュー名の中にいろんな番号が記載されているので、気にとめておいてください!
さあお待ちかね、これから明日11時まで、待望の「厨翠山」1泊2日の始まりです。
まずはお部屋で一休み
本日は、1Fの108号室に宿泊です。後からくる友人たちの部屋はお隣の107号室。
綺麗で清潔感のある和室。窓の外には豊平川が見えます。
窓際のテーブルの上に、何やら箱があります。
蓋を開けてみると・・・うわっ!
「これ、食べちゃっていいの?」と二人とも興奮気味。
上から
・グリオットチェリーのパートドフリュイ
・むらさきさつまいもスィートポテト
・抹茶と黒ごまのクッキー
・ブール ド ネージュ
・プラリネのメレンゲ
どれも美味しそう!
飲み物もたっぷり用意されているので、早速いただいちゃいましょう。
冷蔵庫の中もフリードリンクで、瓶ビール他ソフトドリンク3種類各2本ずつ用意されています。
ここは温かなコーヒーで一息つきながらお菓子をいただくことにします。
焼き菓子とお茶でフィーカ(おやつ)タイム
107号室の友人が到着。全員揃ったところで、2階ラウンジへ。
ラウンジでは、滞在中4つのサービスが提供されています。
・15時~ フィーカ(おやつ)タイム
・20時30分~ バータイム
・22時~ 本日の夜食
・翌朝9時~ 季節のフルーツ、ヨーグルト
今は、15時過ぎなのでフィーカタイムです。
到着早々、ビール・おにぎり・コーヒー・焼き菓子と、たて続けに飲食し、かなりお腹も満腹ぎみですが、
美味しそうなスイーツを目の前にすると、自然に手が動いてしまいます。
飲み物は、コーヒー、紅茶の他、夏目料理長の手作りレモネードなど。
今度は、レモネードをいただきます。
外の景色を見ながら、お菓子を食べ、これから夕食までの間どう過ごすか楽しい会議です。
定山渓温泉湯めぐりへ
厨翠山では、定山渓にある第一寶亭留グループ全館(定山渓第一寶亭留 翠山亭、翠蝶館、翠山亭倶楽部定山渓)の湯めぐりを体験することができます。
各館、自社源泉3か所からそれぞれ泉質の異なる湯を引いてブレンドしているそうです。
美肌効果もあり、お肌に優しく滑らかなお湯が楽しめるとのこと。
そう言われると全館制覇したくなりますよね。
湯めぐりのための無料バスは、20分と50分に厨翠山から出発。
夕食は19時半~を選択したので、3館回るのであれば、1館1時間ペースで十分間に合います。
客室には、作務衣・足袋・ビニール袋、そして籠。
バスでの移動なので作務衣に羽織を羽織って出かけることにしました。
16時20分発のバスに乗り込み、まずは定山渓第一寶亭留に向かいます。
出がけに、定山渓第一寶亭留宿泊者だけが利用できる「森乃湯(入浴料500円)」のチケットをいただきました。
日帰り入浴なのに、森乃湯が利用できるのはとっても嬉しい!
バスに乗って1~2分ほどで、定山渓第一寶亭留に到着。
まずは、離れにある宿泊者専用の「森乃湯」で内湯と露天風呂に浸かり、
入浴後は森乃茶屋で「湯あがりビール」をいただきました。
一息ついて、大浴場へ。こちらでは内湯3つと、露天風呂に浸かりました。
17時15分、今度は「翠山亭倶楽部定山渓」へ向かいます。
グループで最も高級なお宿です。ここは日帰り入浴をやっていないので、今回は非常に貴重な体験です。
お風呂は内湯と露天各1つずつとサウナがありました。脱衣所には冷えたラムネが用意されていました。
ここもいいお湯です。ここまでで、8つの湯船につかり、少々のぼせ気味のため、
ここはさっとあがってラウンジで少しおしゃべりタイム。
折角の最高級宿ですが、滞在時間30分となってしまいました。
17時45分、次は「翠蝶館」へ向かいます。
翠蝶館入口です。ここから先は女性しか入ることができません。あしからず。
浴場は2つ、それぞれに内湯と露天がありました。片方の内湯は低温なので長くお湯に浸かることができます。
湯上り後は、2階へあがりゴロゴロしながらお茶をいただきました。
2時間半で、3館12の浴槽に浸かり、さすがにヘロヘロです。
18時50分、厨翠山へ戻ります。
厨房とダイニングが一体となったライブ感満載の夕食
さて、いよいよ「厨翠山」でのメインイベント、夕食の時間です。
今回は4名での宿泊なので、奥のテーブル席を選択することもできたのですが、
厨房とダイニングが一体となったその良さを体感するためカウンターを利用させていただきました。
本日のお品書きが用意されています。メニュー名にひらがなが多用されていて可愛い感じです。
少々、違和感を感じるかもしれませんが、せっかくなので お品書きどおりにメニュー名を記載しますね。
お塩の番号もね。
食事の前にまずお酒選びを。もう、ビールは何杯かいただいたので、ここは日本酒にしました。
(食事中の飲み物は別料金です)
お猪口選びから。悩んだ末に私は一番右端の逆三角形のお猪口を選択。
お酒を頼んで料理を待つ間、目の前の厨房に目を向けると、若い職人さんたちが、盛付け中。
お刺身?お寿司? あ~ 早く食べたい!
まず、メニューにない一品目からいただきます。切り株の上に最中が二つ。
続いて、「突出し」。
~ 森と海の恵み、取り合わせも愉しく ~
『椎茸炭火焼 きのこふらん このこまりね おまーる海老とりーどぶぉーの茶碗蒸し 銀餡らいむ風味』
お皿が運ばれてきましたが、右側に妙なスペースが・・・
そこへ、焼き立ての椎茸が運ばれてきて、完成!
続いて、「御凌ぎ」
~ 三種三味 ~
『北寄 たら昆布〆 馬肉』
北寄はバター醤油で味付け、他2品も味がついているのでそのままいただけます。
「御椀」
~ 和洋の出会い、その垣根を越えて ~
『あさり潮汁 あさり真丈湯葉巻き はーぶの泡』
と一緒にいただきます。
なんと、ここから「前菜」です。
~ 旨みと香り、彩の季節に ~
『秋刀魚と銀聖のすもーく 時期野菜昆布〆 青南蛮おいるぱうだ~(一〇三、ゲランドエクストラファン)』
秋刀魚の上には、しょうがとネギ、豚肉の背油の塩漬けしたもの、
銀聖の上には、キャビアといぶりがっこなどの野菜のソース
時期野菜には、青唐辛子のパウダー、フランスのお塩も添えられていて、自分好みの味で野菜を愉しめます。
続いて「お造り」。
『五八 出雲鵜鷺の藻塩』
お刺身は4つの味でいただくことができます。
写真右手奥に見えるお醤油、右手にあるわさび、その下にあるお塩、手間にある塩昆布のソース。
ソースを野菜につけてサラダ感覚で、またタイやマグロにつけるとお刺身を洋風感覚でいただけます。
厨翠山では、調理法や味にバリエーションを持たせることも大切にしているそうです。
料理に合わせて、ソースや様々なお塩を使うなどして、一品でもいろんな味を楽しめるように工夫されています。
次は「揚げ物」。
~ おいしい秋 いろいろ ~
『たち豆腐 愛別舞茸 新生姜 洋梨ごるごん生はむ(五五、珠洲の竹炭塩)』
揚げたての天ぷらを、目の前で盛り付けてくれます。
続いて「温物」。
~ 厨のあたたかなおもてなし ~
『札幌黄のぽたーじゅ 札幌黄ろーすと ふぉあぐら 牛蒡ちっぷ』
あれ、スープがない・・・と思ったら
目の前で、ほど良い暖かさのスープが注ぎ込まれ完成です。
ここで「口直し」。
~ 後味にも遊び心を ~
『金柑 べたくりすぴー』
ふと、厨房の奥に目を向けると、お肉料理を仕込中。
胡椒をかけたあと、私たちの席へ運ばれてきました。そして、仕上げのソースは目の前で。
「焼き物」
~ 香ばしく、ジューシーに ~
『神戸和牛のろーす炭火焼きとはいぶりっとさふぉーく(五一、男鹿半島の塩)』 完成です。
「食事」
~ 自社で精米したての釜炊きごはん ~
『ご飯 味噌汁 小鉢 一品』
さすがに、お腹いっぱい。ご飯は小盛でお願いしました(~_~;)
「食後」。
~ 締めくくりの一皿にも物語を ~
『抹茶のあいす もんぶらん仕立て 抹茶のすーぷ』
目の前でまっちゃのスープが注がれ、デザート完成。
本当の最後に「茶菓子」。
『心ばかりの一品を』
以上 夕食終了です。時間は21時を回りました。
夕食をたっぷりいただいた後ではありますが、
2階ラウンジがバータイムになっているので、ちょっと覗きに行ってきます。
バータイム
夜の雰囲気もまたいい感じですね。
バータイムの時間には、お酒類各種やビールサーバーが登場。
ジンもあるので、カクテルも作れます。
おつまみも用意されています。
オレンジジュースとジンを混ぜて、オリジナルカクテルをいただきました。
22時~の夜食タイム。この日は、2種類の一口サイズのお稲荷さんが登場。
15時前にチェックインしてから22時過ぎまで、今日は本当に食べまくりました。
そろそろ、胃を休ませてあげようと思います。
寝心地のよさそうなお布団。実は、この敷布団はオリジナルだそうで、気に入ったら注文もすることができます。
私も真剣に悩みましたが、布団購入はまた今度。
厨翠山の温泉
考えてみたら、昨日は日帰り入浴で他施設のお風呂ばかり入り、厨翠山のお風呂に入っていませんでした。
内風呂と露天風呂に浸かりましたが、どちらもいいお湯です。
1日目と2日目でお風呂が男女入れ替わるそうなので、一つ入りそびれたことになります。
全浴槽を制覇するつもりだったので、これは失敗( ノД`)シクシク…。
湯上りには、「山中牧場」の牛乳をいただきます。
朝食
昨夜は遅くまで飲食していたので、朝食は一番最後の9時スタートでお願いしました。
まずは、目覚めのお飲み物。『黄色トマトジュース 美瑛牛乳 むきたておれんじじゅーす』。
おれんじじゅーすは目の前で搾りたてです。
『水槽野菜のすてぃっく たぷなーどそーすを添えて Flower of Oceanシホ(五十四)』
手前のお椀には塩(一 宗谷の塩)だけが入っています。ここに鍋のお湯をそそぎ、お吸い物として1杯目をいただきます。
2杯目は、鍋に味噌を入れ、お好みで豆腐を入れたり、削りたての追い鰹を入れて味噌汁をいただきます。
おしょろこま炭火焼は、五十三 藻塩でいただきます。
最後に『ぱんあこったと蜜煮』で、朝食を〆ます。
不思議なメニュー名です。「ぱんなこった」ではなく、「ぱんあこった」なのです。
食後は、2Fラウンジでコーヒー&フルーツタイム。
チェックアウトは、11時。10時半頃、部屋へ戻り帰り支度を始めます。
チェックアウトをしながら、お土産コーナーをチェック。
お塩の他にも、夕食や朝食で使われた食器が壁や棚に展示されていて、購入できます。
この食器を見ると、一品一品の記憶が蘇ります。
最後に、昨夜使用したお箸とお土産をいただきました。
これで、宿泊レポートは終了です。
厨翠山の魅力を余すところなくお伝えしたくて、食事もサービスも温泉巡りも
ぜんぶ制覇して堪能しました!
でも皆さんは、どうぞ気ままに、ごゆるりと
昨日の15時頃から、食べ続けの2日間。
コンセプトの垣根を取り払った、シームレスキュイジーヌ、
味わうために泊まり、美味しいを思い出に。
まさにその通りの宿だと実感!私、きっとまたリピートします。
そして、ここに来るときは、お腹を空かせてくることをお勧めします。
■厨翠山の詳細はコチラ