【札幌ラーメン最新事情2017④】名店の系譜。噂の二号店がアツイ!

みなさんこんにちは。 札幌ラーメン最新事情2017も第四回目となりました。
今回は「支店やセカンドブランド」にスポットを当てたいと思います。
昨年も札幌では二号店やセカンドブランド店・プロデュース店などが目立ちました。
勢いのあるお店がさらにワンステージ上で勝負しようとしているというところでしょうか。

ということではじまりはじまり~(^^)

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MEN-EIJI 南3条スガイディノス店

まず最初にご紹介するのは豊平区の名店「MEN-EIJI HIRAGISHIBASE」の2号店、
「MEN-EIJI 南3条スガイディノス店」です。

MEN-EIJIと言えば行列必至の平岸の名店中の名店。
文字通り「満を持しての中央区進出」というところでしょうか。

そしてMEN-EIJIと言えば、私の中のイメージでは「常に一歩先を行く」お店。
新たな食材を使った新感覚のラーメンだったり、新しいことに対するチャレンジ精神だったり、多くのお店の店主さんがその背中を目標にされているお店でもある。

さて、店に入ってまず驚くのはその内装の美しさ!
未来感というかSF感というか・・・しいて言うなら「お店の内装も一歩先を行っている!」ってとこでしょうかね(^^)

味に関しては今更「美味しい」と評価するのも当たり前すぎるというか・・・。
そもそもコメントするのもおこがましい気さえしますが・・・一言。
『何を食べても美味しい!!』
とだけ言っておきましょう。(^^)b

例えば味噌バターコーンラーメン。
一般的には同メニューは「観光客は喜び、地元客は嫌悪するメニュー」の一つと言ってもいいのではないかと思う。
でもMEN-EIJIが手掛けると一味違う。
(MEN-EIJIでは「味噌コーンバター」という商品名)

泡に覆われたどんぶりの表面。
この泡をレンゲで掬っていただくと、コーンの風味。
軽く混ぜていただくと、ちゃんとコーンでバターで味噌なんですよね~(^^)
美味いだけじゃなくサプライズも提供してくれる。

味噌ラーメンにコーンとバターを乗っけただけのメニューとは違い、これなら口うるさい地元ラーメンフリークも一度は食べてみたくなるんじゃないでしょうか?

さて、今回実はお伝えしたいホットな情報がある。
つい先日2月9日から昼営業は「MEN-EIJI 214(めんえいじ にぼし)」と銘打って、煮干しラーメン専門の営業スタイルになったのだ!
新潟は燕三条のご当地ラーメンがベースになっているらしい。

メニューは小中大とサイズが三種類。
それに背脂と肉を入れるオプション選択ができる。

私のオーダーは「中」で「脂&肉」、950円だ。
運ばれてきたラーメンは…

ちゅどーん(*_*)

どかーん(*_*)

そんな効果音が頭に鳴り響いたね(笑)
写真では伝わりにくいかも知れないが、実物は「中」でも破壊力抜群!
「大」にしなくてよかったよ…ホント(^^;;

いわゆる「G系ラーメン」(※ジー系あるいはガテン系と呼ばれるガッツリ系のラーメン)だよね。
まさかMEN-EIJIでこの系統が出てくるとは思わなんだ(笑)

確かに燕三条系の特徴である、「煮干」「濃口醤油」「背脂」「太麺」の要素は全部入っているのだが随所にMEN-EIJIならではのエッセンスを感じる。

醤油が濃いが決して過度ではないし、この濃さの割には喉も乾かない。
ガッツリ太麺だが道産小麦で仕上げられたその麺はどこか繊細さをはらんでいる。
煮干は効いているがすっきりまとめあげられたスープは無化調所以だろう、ぐいぐい飲みたくなる。
振りかけられた脂は一見雑だが、その実上品な甘さが口に広がる。

「G系のふりをした貴婦人」と言うとさすがに言い過ぎだろうか? 雑に適当に仕上げたものではなく「豪快さを丁寧な仕事と計算しつくした演出で実現している」のはやはりさすがMEN-EIJIと言うべきだろう。

そうそう!
この「肉」と表記されているザンギ!
ニンニクの風味と醤油ダレの香り…絶品です^_^
次回は体調を整えてライスもプラスしなくちゃ。

しばらくはランチタイムはこのメニューだけになるそうです。
(夜は通常メニュー)
昼は昼、夜は夜でこれからさらに楽しませてくれそうです!!

常に一歩先をゆくMEN-EIJI。
美味しいだけじゃなく、驚きを常に提供してくれるMEN-EIJI。

これからも進化は止まらないでしょうし、我々に新しい未来を見せてくれるんじゃないでしょうか。

【MEN-EIJI 南3条スガイディノス店 】
住所:札幌市中央区南3条西1丁目
営業時間:11:30~15:00 17:00~23:00
定休日:水曜日・第三火曜日
TEL:011-271-2717

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麺恋佐藤すすきの2号店

続いてご紹介するのは「麺恋佐藤すすきの2号店」です。
麺恋佐藤と言えば鶏白湯で有名な澄川の人気店!

2016年11月にすすきの進出です(^^)

「自己流濃厚鶏白湯」という文字がユニーク!
味について触れる前にこちらの佐藤店主の事を書いておくと・・・・。
私のイメージの中では「礼儀正しい元不良」という印象なのである。
・・・あくまで私個人の印象ですからね(笑)

いかにも「昔やんちゃしてました!」というオーラを持ちながらも、その一方では仕事に対する熱意や丁寧さは人並み外れたものがあるのだ。
そして、周りからも兄貴的存在として慕われるという・・・。
ちょっと男としては羨ましい存在感があるのである。

で、彼の作るラーメンもまた、その「礼儀正しい元不良」と言いたくなるようなオーラを放っているのだ。

「オラオラ!鶏ガラたちよ!旨味たっぷり出せよ~」
そんな事を言いながらスープを取っているわけではないだろうが、強火で炊かれたであろうスープは実に濃厚な旨味に溢れたスープなのである。

「ウス!出してくれた旨味を大切にさせていただきますっ!」
とももちろん言わないだろうが、強火でグツグツ炊かれながらも、最新の注意を払っているのだろう。 雑味とは無縁で野卑なところはみじんもない。
まさに礼儀正しささえ感じるスープと味付けなのだ。

表面を覆う背脂がまたイイ感じにパンチを加え、その一方で全体をまろやかに仕上げる効果をだしている。

また、ネギ一つをとってもこのパンチのあるスープと相性が抜群で、こってりした口の中をネギのほんのりした辛味がシャキッとリフレッシュしてくれる。

こうなってくると、一見豪快に振りかけられて表面を覆う背脂も、一見バッと乗せられただけに見えるネギさえも、ワイルドに見えて実は計算されつくしたものなのかも知れないと思ってしまう。

「いいか!白ネギと青ネギの比率は5.8対4.2な!5.7じゃないからな!」
ぐらいに繊細なのかも知れない(^^;

夜22時から営業を開始して朝の8時まですすきのでの営業。
私自身もそうだが、酔っぱらっての訪問が多くなるお店なのは間違いないと思う。

でも、酔った頭と感覚の中でも「自己流濃厚鶏白湯」が如何に”繊細”で”礼儀正しい”ものなのかを味わって欲しいなと思うのでした。
「パンチや濃厚さ」と「繊細さや優しさ」という一見相反しそうな味わいが一つのドンブリで実現されている。
やっぱり私の中では「礼儀正しい元不良」という表現がしっくりくるのでした(^^)

・・・・と、ここまで好き勝手書いておきながら・・・店主さんが実は「礼儀正しくない現役の不良」だったらどうしよう。(*o*)
ちょっと身の危険を感じるのでした(-_-;

【麺恋 佐藤 すすきの2号店 】
住所:札幌市中央区南6条西4丁目4-1 串武6.4ビル 1F
営業時間:22:00~8:00
定休日:不定休
TEL:011-206-8782

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六嵐

この原稿を書いているさなか、突然こんな連絡が入った。
「山嵐の系列店が2月7日中央区にオープンするらしい」と。

山嵐と言えば平岸の本店はもちろん、黒虎、天上天下龍我独尊、おにそばetc.いくつものサブブランドを展開し、それぞれが人気メニューを持つという、まさに札幌におけるラーメン界・・・いや外食文化を語るうえでは欠かすことのできないブランドである。

新しいお店の名は「六嵐(ろくらん)」。

「六」は6つの柱となるメニューを指すらしく、背脂豚骨ラーメン、油そば、つけ蕎麦、カレー、肉飯、ザンギの6ジャンルの事らしい。

なんか聞くだけでワクワクしちゃいますよね(^^)
ということでオープン初日に訪問してきました(^^)

私はやっぱりラーメンメニュー(背脂豚骨)からチョイス。
山嵐の背脂豚骨には「白」「海」「赤」の3種類のスープがあるのだが、この日は赤を注文。

辛さは「マシ」という上から2番目の辛さ設定でお願いした。
見た目に真っ赤なのだが、見た目ほどの辛さではなくむしろ唐辛子の甘味さえ感じられるとても美味しいスープ。

もっちりとした独特の麺は「このスープにはこれだよね~(^^)b」と今更ながらに納得してしまう相性抜群の麺。

「赤」の辛さは背脂豚骨スープの自然な甘さをキリリと引き締めてくれるから大好き!

こちらは同行者が注文した「油そば」
もちろんこちらも安定の美味しさなのだが、これは海苔で巻いて食べる食べ方がオススメとのこと。

実はこの食べ方は初めてだったのだが、この海苔で食べる食べ方はちょっと新感覚。
次回は海苔増しで注文しなくちゃ!!

この日はサイドメニューとして「ザンギ」も2個単品で注文した。
これは藤野の天上天下龍我独尊の人気メニュー「藤野ザンギ」のそれであり、サイズも同じく特大のものだった!

ジューシーだし値段も安いのでサイドメニューとして毎回オーダー必須ですね。

さすがに初日のこの日はこれでお腹いっぱい(^^;

上の写真は豊平区旭町の「おにそば」の写真。
ここ「六嵐」でもそこの人気メニュー「肉盛りつけ蕎麦」が食べられるのはありがたい!!

山嵐グループの人気メニューがこの店1か所で食べられるというのはなんだかとっても嬉しいよね。
豚バラ肉飯や具なしリッチカレーも近々注文しなくちゃ(^^;

これは山嵐のブランドポートフォリオ戦略とでも言うべきなのか。
いくつものサブブランドを持ち、それぞれに人気メニューを持つ山嵐グループだからこそできるコンセプトのお店。
行くたびに「今日は何を頼もう」とワクワクするのが目に見えている。

近いうちに「麺」+「ご飯」+「サイドメニュー」を組み合わせて注文している自分の姿が容易に想像できちゃう。
「肉盛り蕎麦+カレー+ザンギ2個」とかね(苦笑)

私のダイエット計画が高度なブランド戦略にやられちゃうって話かな。
いや、そんな小難しいことじゃなく、美味いものをこれだけ並べられたらそれだけで反則ってことだよね(-_-)

【六嵐 】
住所:札幌市中央区南3条西12丁目 ダイヤパレス南3条 1階
営業時間:11:30~16:00 17:00~21:00
定休日:不定休
TEL:011-281-8899

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スペースの都合上3店しか紹介できなかったが、そのほかにも昨年は注目の支店やプロデュース店がオープンしている。

中央区に本店のあるin EZOは南郷店をオープンさせた。

がっつり煮干しが効きながら後口さっぱりの「特にぼ中華」や、がっつりしながらヘルシーなオリジナル油効果で胃もたれしない「油そば」はこちらでも健在。

2016年4月、ラーメン横丁にオープンしたシジミを使ったラーメン店「しみじみ」は12月には早くも裏参道店をオープンさせた。

よくコクの足りない味噌ラーメンを「味噌汁みたいな(薄い)ラーメン」と悪く例えたりするが、上質な出汁の出た味噌汁はラーメンとしても秀逸なんだと思い知らされました!
日本人なら誰もが好きになっちゃう味わいだよなぁ。。。

2016年10月にラーメン横丁にオープンした倍煎舎は吉山商店プロデュースのお店。
味も接客も吉山商店イズムが引き継がれ早くも人気店となっている。
札幌ラーメンスタンダードな美味しさに香ばしさがプラスされており、立地的にも観光客にも地元民にもありがたいお店となっている。

【in EZO南郷店 】(閉店)
住所:札幌市白石区栄通19-4-1
営業時間:平日11:00~15:30 17:00~22:30 /土日祝11:00~22:30
定休日:水曜日 (祝日の場合は翌日)
TEL:011-595-8828

【しみじみ 裏参道店】(閉店)
住所:札幌市中央区南2条西24-2-3
営業時間:11:00~20:30
定休日:無休
TEL:011-215-8335

【倍煎舎 】
住所: 札幌市中央区南5条西3-6 N・グランデビル1F 元祖さっぽろラーメン横丁
営業時間:11:00~翌3:00
定休日:月曜日
TEL:011-206-7113

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ここ数年支店やセカンドブランドがさらに活気を帯びている札幌。
人気店が札幌ラーメン界をさらに引っ張るという構図は今しばらく続きそうな予感がしています。
美味しいお店が増えて訪問しやすくなるのは個人的にはウエルカムです(^^)

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WRITER/大石 敬(札幌ラーメンコンシェルジュ)

 

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