前回は「朝ラーメン」が誕生した背景や、朝ラー文化がなかった札幌でブームになりつつあることについて触れた。
前回の記事はこちら
今回からは2回にわたり、いよいよ朝ラーメンを提供している注目のお店を紹介していこうと思う。
※サービス内容、営業時間、定休日等は変更となる場合がございますので、来店前に店舗にご確認ください。
中華そば うさぎ
うさぎお~いし♪かの山~♪
有名な童謡「ふるさと」の歌詞の冒頭部分である。この童謡をアカデミックに紐解いてみたいと思う!
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
さて「お~いし♪」の部分。
「うさぎ 追いし」が正しい説であると言われているが、これには諸説ある!(ナイナイ)
![童謡「ふるさと」の歌詞の誤り](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/f073d11ed1b42bc2f12f3e6e534a85b0-1.png)
「うさぎ 美味し」は間違っているとされているが私に言わせれば「うさぎ 美味し」も正しい説なのである。いや、むしろそれが正解なのだ!
![「中華そば うさぎ」の外観](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/fbf0b056fc05a189ad6cc0a0fe1d4f1e.jpg)
▲「中華そば うさぎ」の外観
もちろん動物の兎を食べようって話ではない。「中華そば うさぎ」の話である。
誰がなんと言おうと「うさぎ 美味し♪」が正しい歌詞なのである!
店名 | 中華そば うさぎ |
所在地 | 札幌市北区北27条西3-4-7 のりたマンション 1F |
アクセス | 地下鉄南北線「北24条駅」「北34条駅」から徒歩5分 |
駐車場 | あり(3台/入り口正面道路挟んで真向かい。マーク有り) |
営業時間 | 日曜営業 |
定休日 | 水曜日、木曜日 |
席数 | 7席(カウンター5席) |
(店舗情報の引用元:食べログ)
2018年から朝ラーメンを開始
冗談はさておき、「中華そば うさぎ」は2013年10月のオープンだから今年で10周年を迎える人気店。
朝ラーメンの提供は2018年2月から開始している。
確か最初は日曜日のみ、その後途中から土日の提供となり、2018年7月からは本格的に毎日朝ラーメンの提供を開始するようになったと記憶している。
![「中華そば うさぎ」の「朝ラーメン」ののぼり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/3868d39e7b333e0e317d405ced354eac.jpg)
▲堂々と掲げられた「朝ラーメン」ののぼり
今では朝ラーメンといえば「中華そば うさぎ」の名前を真っ先に挙げる人が多いのではないだろうか。
それぐらい認知されている札幌の朝ラーメンの先駆け的存在。
朝ラーメンスタート当初は多分それほど認知されていなかっただろう。
それに、朝ラーメン文化が根付いていない札幌での顧客獲得は、それほど楽ではなかったのではないかと勝手に想像している。
![見るからにあっさりとした朝ラーメン](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.39.11.jpg)
▲写真からもあっさり具合が伝わるのではないだろうか?
だが!このあっさりしたラーメンは朝ラーメンにふさわしいのは間違いない。それゆえに、じわじわと人気が広がってきたのではないか。
札幌における昨今の朝ラーメン文化の礎を作ったお店のひとつなのは間違いないと思う。
「これなら朝から食べられるし食べたくなる」と札幌市民に思わせてくれた功績は大きい。
麺・温冷・背脂ありなしが選べる朝ラーが500円!
![有名人の顔写真も載ったメニュー表](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/85948c49172f2e1359f8eaa35d89ba2f.jpg)
▲メニュー表には有名人の顔写真も
こちらのお店、朝ラー限定で500円のメニューを提供している。
価格だけでも驚きだが、さらに「温かいor冷たい」「背脂なしorあり」に「細麺or平打ち麺」など選択が可能となっている。
もちろんこのメニューを頼んでも良いのだが、「朝ラーしか提供していない」というわけではない!
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
朝ラーメン以外も注文OK!「追い鰹中華そば」も捨てがたい
![朝ラーメン以外にも誘惑が多い、魅惑の券売機](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/26ba307f33f91e12c1832b2c6bdbcbfb.jpg)
▲朝ラーメン以外にも誘惑が多い、魅惑の券売機
朝ラーメンもいいけれど、個人的には「追い鰹チャーシューワンタン麺」か「追い鰹中華そば」もオススメしたい。
はっ!ここで気づいてしまった!(*o*)再び童謡「ふるさと」の歌詞。
「追い鰹」……仮に「追いし」説が正しいとして、もしかすると追いかけたのは「うさぎ」ではなく「鰹」だったのではなかろうか?
![追い鰹中華そば](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/bafcd87c0947cd89f0837e0df4b4b548.jpg)
▲追い鰹中華そば
そう思ってしまうぐらい「追い鰹中華そば」は美味しいのである。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![メニュー名の通り、提供直前にドバァッと盛られる鰹節](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.40.33.jpg)
▲メニュー名の通り、提供直前にドバァッと盛られる鰹節
ベースのスープのクリアな美味しさも、もちろんいいのだけれど、
![レンゲにちょいと鰹節を乗せて一緒にすすれば、日本人ならだれもが感じる至福の味](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.41.32.jpg)
▲日本人ならだれもが感じる至福の味
レンゲにちょいと鰹節を乗せて一緒にすすると、豊かな香りと旨味が口いっぱいに広がる。
![麺は細麺と平打ち麺が選べる。これは細麺](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.39.36.jpg)
▲麺は細麺と平打ち麺が選べる。これは細麺
優しい味わいのスープによく合う、優しい口当たりの麺とのバランスも最高!
![鰹節を多めに、時には少なめに、自分のペースで食べ進める](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.40.43-1.jpg)
▲鰹節を多めに、時には少なめに、自分のペースで食べ進める
麺と一緒に鰹節を釣り上げてすすると、これまた風味豊かな味わいが広がる。
はっ!三度(みたび)童謡「ふるさと」の歌詞!(*o*)
小鮒釣りし~♪かの川~♪という歌詞……
これは正しくは
カツオ釣りし~♪かの川~♪
だったのではなかろうか?
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
追加トッピングする人も多い秀逸なメンマ
「中華そば うさぎ」で美味しいのは麺とスープだけじゃない。
![肉の旨味をじっくり味わえる分厚いチャーシュー](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.40.28.jpg)
▲肉の旨味をじっくり味わえる分厚さ
しっかりとした弾力を感じる肉肉しいチャーシューも、
![皮が美味しい!程よい食感が残ったワンタンは絶品](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.40.07.jpg)
▲皮が美味しい!程よい食感が残ったワンタンは絶品
表面がなめらかな舌触りのワンタンもファンが多い。
![全部の具材が美味しいけど、中でもこのメンマは秀逸](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.39.49.jpg)
▲全部の具材が美味しいけど、中でもこのメンマは秀逸
中でもとりわけ評価が高く、追加トッピングする方が多いのがこのメンマ。
この絶妙な食感の極太メンマには旨味が閉じ込められている。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![店名にもなっているうさぎが描かれたどんぶり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.46.01.jpg)
▲店名にもなっているうさぎが描かれたどんぶり
朝から大満足でご馳走様……
え?せっかくだから「追い鰹中華そば」だけじゃなく「朝ラーメン」の情報も知りたいって?
そうですか!ちょうど良かったです。
ホント、たまたまなんだけど、一緒に行った「ツレの彼女」が朝ラーメンを頼んでいたんだよね。
麺とスープとネギのシンプルな朝ラーメン
![頼んだ朝ラーメンは背脂Ver&平打ち麺](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.51.35.jpg)
▲頼んだ朝ラーメンは背脂Ver&平打ち麺
こちらが同じ日にツレの彼女が頼んだ朝ラーメン。
え?ツレの彼女ってダレですって?そして後ろに食べ終えたドンブリが写っているって?
アカデミックなアプローチで解説しましょう!
実際に彼女はいない、エアー彼女である。
一人で連食したことを隠すために生まれた用語で現在は多くの人が使う用語。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![背脂追加Ver.はスープにコクが加わっている](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-12.45.43.jpg)
▲背脂追加Ver.はスープにコクが加わっている
この「朝ラーメン」というメニューは、シンプルに麺とスープとネギだけのタイプ。ある意味それだけで十分でもある。
そのままのスープが美味しいから、先の追い鰹もこの背脂トッピングもベースのスープを引き立ててくれるんでしょうね。
![全粒粉の平打ち麺でいただいてみた。この麺も香りも食感も豊か](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/ad13c1d83bb061f28bbc76dd29789e75.jpg)
▲全粒粉の平打ち麺でいただいてみた。この麺も香りも食感も豊か
細麺を合わせるか?平打ち麺にするか?背脂をトッピングするか?ノーマルにするか?
はっきり言って、もうこの辺の組み合わせはどれも正解!好みで色々と試してみるのがよろしいかと思います。
札幌のラーメンシーンを変えてくれたお店の一つ
![うさぎ型に切り抜かれた人参がお茶目](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.39.05.jpg)
▲うさぎ型に切り抜かれた人参がお茶目
先に書いた通り、札幌で今のように朝ラーメンのマーケットが確立していない時から朝ラーメンを提供しているお店だ。
朝ラーメンの提供を開始するには勇気も必要だったのではないかと思う。
だが、自分のお店のラーメンの特性を良くわかっていたのでしょうね。
「このラーメンなら朝からでも食べてもらえる」との信念があって始めたのではないかと勝手に想像している。
今、朝ラーメンを提供しているお店の店主さんは当然この店の人気や評判を知っているだろう。それを踏まえて「ニーズがある」と決断された方もいるのではないだろうか?
その意味では、札幌のラーメンシーンを変えてくれたお店の一つといえるかも知れない。
![2杯完食!空のどんぶり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/2023-03-10-08.58.39.jpg)
▲普通のラーメン2杯はキツイ人もここならイケるかも!?
ちなみに、このお店には他にも「冷たい朝ラーメン」や「ごま油の冷たい奴」など魅力的なメニューが存在する。
危なくこの日はもう一人「ツレの彼女」が登場して彼女同士が鉢合わせして修羅場になるところだったわ(笑)
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
らーめんとまぜそばの店 メンゴ!麺GO!(オレ、ケンゴ)
テレビのスポーツバラエティ番組なんかで「プロに挑戦!」なんてのがあったりしますよね。
素人と闘うから当然ハンデが付くことが多い。卓球だったら小さいラケットを使わされたり、相手の台がやたら小さかったり。
![テレビ番組でよく見るアスリートがハンデ付きで素人と対戦する企画](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/665b18e634a53745e99c442438703b3b.png)
でも一流アスリートはその「ハンデを楽しんでいる」というのが良く見かけるシーンで、それがこういう企画の面白さでもある。
さて、昨今の物価高。一般消費者だけじゃなくラーメン店でもその影響は少なくない。
小麦、肉、煮干、ガス代、油……およそラーメン店で使われる材料はほぼ全て値上がりしている。
店名 | らーめんとまぜめんの店 メンゴ!麺GO!(オレ、ケンゴ) |
所在地 | 札幌市東区北7条東4-15-35 |
アクセス | 地下鉄東豊線「北13条東」駅より徒歩約8分、JR「札幌駅」より徒歩約10分 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 日曜営業 |
定休日 | 月曜日、不定休 |
席数 | 5席(カウンター5席) |
(店舗情報の引用元:食べログ)
ありがたい!ワンコインで食べられる絶品の朝ラーメン
![「ワンコイン」ののぼりがはためく入り口](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/23749b130a4ad1687c1354ef378775de.jpg)
▲「ワンコイン」ののぼりがはためく入り口
そんな中「ワンコイン」ののぼりが目を引くお店。昨年9月に東区にオープンした「らーめんとまぜめんの店 メンゴ!麺GO!(オレ、ケンゴ)」。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
ラーメン好きの間では既に評判で「メンゴ」や「ケンゴ」あるいは「オレケンゴ」の名で呼ばれている。
店主「札幌のワンコインラーメンで一番を目指す」
![思わず二度見する「¥500」の文字が載ったメニュー表](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/0c4137fdbd5b31e75713825effd7de82.jpg)
▲思わず二度見する「¥500」の文字
初めて訪問した時に「さすがにワンコインの「並」じゃ申し訳ないよなぁ。少しでも客単価の高いメニューにするかな」なんて考えていた。
ところが店主さんは「是非500円の「並」を食べてください!」と。
![店主のおすすめに従い注文した「並(煮干醤油)」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/d0af4e2df0f20bf1e6be85e61f406926.jpg)
▲店主のおすすめに従い注文した「並(煮干醤油)」
そして「札幌のワンコインラーメンで一番美味しいものを目指しています!」と。
そう笑顔で続けてきた。
500円とは思えない完成度の高い朝ラーメン
こちらの店主さんの作るラーメン、実は以前に別のお店で何度か食べている。だからその実力の高さは良く知っていた。
当然期待のハードルを上げてはいるものの「とはいっても500円で出せるものには限界があるだろう」なんて思っていた。
と・こ・ろ・が!!!
![すする度にワンコインという価格に驚く完成度](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/340e94f920208427ab2dc9d2c7f904e5.jpg)
▲すする度にワンコインという価格に驚く完成度
なにこれ!!これで本当に500円?正直驚いたね。
![煮干中心にカツオの厚削り節も使用しているというスープは香り豊か](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/28b9cde910eb188f253ce35e2cd356c5.jpg)
▲煮干中心にカツオの厚削り節も使用しているというスープは香り豊か
昆布の旨味が加わった厚みのある魚介スープはため息が出るほど美味しい。
もう一度書いておこう。これで本当に500円?
加水率高めのモチッと麺
![ちょっと加水率高めのモチッとした食感がお見事!](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/6777f986f10628146e99d10275256fd4.jpg)
▲ちょっと加水率高めのモチッとした食感がお見事!
麺は旭川の老舗製麺所「須藤製麺」のものを使用。
私の好きな「らーめん心繋(しんわ)」や「いせのじょう」などでもこちらの製麺所の麺を使用しているが、どこも美味しい麺が多い。
チャーシューもメンマも500円と思えないおいしさ!
![味が染みた柔らかいチャーシュー](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/463a936c1684fbc0d17368ef06a442b2.jpg)
▲味が染みた柔らかいチャーシュー
朝ラーメンなんだから、具材には手間やコストはかけられないんじゃないか?と思ったら!
めちゃくちゃ美味しいチャーシューに、
![味がしみしみのメンマ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/e593cd8553b2b2453dff3ac87d0f4083.jpg)
▲こちらも味がしみしみのメンマ
しっかりした歯ごたえの美味しいメンマまでしっかり丁寧に仕込まれている。
しつこいけどもう一回書いておこう!これで500円??
朝つけ麺にも注目
![朝つけ麺は1日限定10食](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/fe5c0e5726da4445e6fae76d10a4fd88.jpg)
▲朝つけ麺は1日限定10食
こうなってくると、当然他のメニューも気になって来るわけで、後日いただいたのがこちらの「朝つけ麺」。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![モッチモチの麺は水で〆ても美味しい!](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/f6f8c06d4480eaaed36c320bb11ca2ea.jpg)
▲モッチモチの麺は水で〆ても美味しい!
麺そのものの旨味は、むしろこちらの方がダイレクトに感じられるかも知れない。
![提供されるつけダレを使わずに、まずは麺だけ一口食べてほしい](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/a6ab0eb88d16a2588649160f6ed12e6c.jpg)
▲提供されるつけダレを使わずに、まずは麺だけ一口食べてほしい
ドンブリの底には冷やされた昆布だしのスープが入っている。これにより麺の美味しさがさらにアップ!
![この麺を煮干ベースのスープにひたすと……至福です](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/3525ad7aa8f41207d1509d4d7e0537ff.jpg)
▲この麺を煮干ベースのスープにひたすと……至福です
麺の美味しさ、煮干の美味しさ、出汁の旨味……シンプルに、美味しいものを、美味しく組み合わせた、というようなつけ麺。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
ちなみにつけ麺は並で600円、大(麺1.5玉)でも750円というから驚き。
ワンコインの限界に挑み続ける一杯
![トッピングされているばら海苔は生海苔をそのまま乾燥させたもの](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/73e47755709ffe45a28dcb112a73e4dd.jpg)
▲トッピングされているばら海苔は生海苔をそのまま乾燥させたもの
さて、冒頭の一流アスリートがバラエティ番組でハンデをつけられることを楽しんでいるという件。
この店主さんはそれに近いものがあるのかも知れない。
![つけダレに海苔を入れると磯の香でさらに芳醇なスープになる](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/1386e5ab5811c5598b04eba8201adc81.jpg)
▲つけダレに海苔を入れると磯の香でさらに芳醇なスープになる
ワンコインのラーメンや600円のつけ麺、当然使える食材にもガス代にも気を使わなくてはならない。
それでもそのハンデをどこか楽しんでいるようにさえ思える。
与えられた条件でいかに最高のものを提供できるか?を自分自身のチャレンジとして取り組んでいるように感じるのである。
![残ったスープにも活用法があります](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/b569a3189c5629d3c739360a69a4352f.jpg)
▲麺だけ食べて終わり?ちょっと待った!
ちなみにこちらのつけ麺。
食べ終えた後は、つけダレに麺の入っていたドンブリの昆布だしを入れてスープ割りにするのが、これまた美味しい!
![これで〆!つけダレの昆布だしスープ割り](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/85a32835886fae757f63d8ab9502de4d.jpg)
▲これで〆!つけダレの昆布だしスープ割り
最近サウナで「ととのう」という言葉が使われているのを耳にするかと思う。
サウナ+水風呂+休憩を繰り返すことで、心と身体のリラックスが得られる状態を「ととのう」と表現するらしい。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
罪深い朝を…濃厚煮干つけ麺「ギルティ(有罪)」
まだ全メニューを食べられてはいないが、どれも絶対に美味しいと思う。
最近ではセメント色の濃厚煮干つけ麺も限定で提供している。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![朝つけ麺「ギルティ」:写真は店主さんのtwitterより](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/fbeecdbbcffe06da005aa5c9aef95e3e-1024x768.jpg)
▲朝つけ麺「ギルティ」:写真は店主さんのtwitter(@K1230HIROSE)より
これがまた、めちゃめちゃ美味しいらしい!そしてネーミングがユニーク。
「ギルティ(有罪)」という名前で「朝からこんな重いのを食べちゃダメだろう」という意味で名付けたらしい。
朝にこれは「罪」というものを提供するこの店主さんのシニカルな表現も好きなのである。
過去の人気メニュー「白湯煮干」も不定期で復活
直近の情報によると、以前提供していた人気メニュー「白湯煮干」も不定期ながら復活させるとのこと。
![以前提供していた「白湯煮干」:写真は店主さんtwitterより](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/b006995db6cf2f1506d58a26d2bef58e.jpg)
▲以前提供していた「白湯煮干」:写真は店主さんのtwitter(@K1230HIROSE)より
ワンオペで忙しいはずだし、原材料の高騰の影響だってあるはず。そんな中でもどんどん新しいチャレンジをしているのがスゴイ。
先に書いた「札幌のワンコインラーメンで一番美味しいものを目指しています!」という店主さんのフレーズと笑顔。そして積極的な限定メニューの提供。
あらためて思う。この店主、ラーメンを作ることを楽しみ、ハンデさえも楽しんでいるんじゃないかな……と。
とし井ちゃんラーメン
こういう記事を書くときは当然その時に撮影した写真を見ながら書くわけであるが、その時に思うことがある。
「そうそう、こんなことを感じたよなぁ」とかね。
だが、それとは別に写真を見ながら新鮮な感情が沸き上がるのもよくある。
「なにこれ!めっちゃ美味そうじゃん!!」とかね。自分で撮った写真のはずなのに!(笑)
さて、今回のお店。
食べた時には確かに「ホッ」として癒されたはずなのに、写真を見ているとホッとするどころかアドレナリンがドバドバ出て、興奮状態に陥ってしまっております(笑)
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
店名 | とし井ちゃんラーメン |
所在地 | 札幌市中央区南6条西13-4-33 |
アクセス | 市電「西線6条」駅から255m |
駐車場 | なし ※近隣にコインパーキングあり |
営業時間 | [火~土]6:00~10:00(L.O.9:45) [日]6:00~14:00(L.O.13:45) 日曜営業 |
定休日 | 月曜日 |
席数 | ー |
(店舗情報の引用元:食べログ)
人気店「井さい」のセカンドブランド店
![「とし井ちゃんラーメン」の入口](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5579.jpg)
▲「とし井ちゃんラーメン」の入口
今年の1月にオープンした「とし井ちゃんラーメン」。
実はこちらのお店、煮干系のラーメンで大人気の「井さい」のセカンドブランドの朝ラ
>>井さいの過去記事はこちら
コンセプトは「一口食べてホッとする味」
![朝ラーメンののぼり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7606.jpg)
▲朝ラーメンののぼり
こちらの店主さんは、以前は井さいの店主さんと一緒に仕事をされていたとのこと。
井さいを訪問したことがある方ならわかると思うが、ラーメンが美味しいという評価はもちろん、その居心地の良さでも高い評価を得ているお店だ。
そして、それが受け継がれているかのように、ここ、とし井ちゃんも居心地の良さが秀逸。
![店主のラーメンへ注ぐ思いが伝わってくるコンセプトの案内](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5585.jpg)
▲店主のラーメンへ注ぐ思いが伝わってくる
お店の目指すコンセプトは「一口食べてホッとする味」。
味だけじゃなく、気持ちもホッとして「今日も一日頑張れそう」と思わせてくれるお店だ。
喜多方ラーメンの面影に加わる複雑な旨味
![「らーめん」に味玉トッピング+サイドメニューの高菜めし](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5591.jpg)
▲サイドメニューの高菜めしまで頼んじゃいました
こちらはメニュー筆頭の「らーめん」に味玉トッピングをしたもの。
![喜多方ラーメンに通じる「豚」由来の甘みを感じるスープ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_55991.jpg)
▲喜多方ラーメンに通じる「豚」由来の甘みを感じるスープ
豚骨清湯を中心に組み立てられたスープは煮干の風味と鶏の旨味も加わり、あっさりながら極上のハーモニー。
![食べればわかる!麺とスープが最高の組み合わせ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5597.jpg)
▲食べればわかる!麺とスープが最高の組み合わせ
合わせる麺は「さがみ屋」製の平打ち麺。こちらもどこか喜多方ラーメンの雰囲気を感じるやや加水率の高いもっちりとした食感。
![喜多方の風を感じるチャーシュー](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5595.jpg)
▲喜多方の風を感じるチャーシュー
バラチャーシューもトロトロで極上の美味しさ。
朝ラーメンでは実績のある「喜多方ラーメン」を意識しているのは間違いないと思うが、喜多方ラーメンの名店より複雑で重層的な旨味を感じるラーメンだ。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
丁寧な仕事はトッピングやサイドメニューにも
![非の打ち所のない半熟加減を存分に味わうなら、割るのはレンゲの上でぜひ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5603.jpg)
▲非の打ち所のない半熟加減を存分に味わうなら、割るのはレンゲの上でぜひ
トッピングの味玉の茹で加減一つをとっても仕事の丁寧さが伝わってくる。メチャウマ……。
![セルフ高菜チャーシュー丼](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_5601.jpg)
▲セルフ高菜チャーシュー丼
サイドメニューの高菜めしもホッとする美味しさだった。そしてヤンチャにチャーシューを乗っけて食べてみたりする。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![照りっ照りで写真を見ていてもよだれが湧いてくる「肉めし」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7615.jpg)
▲照りっ照りで写真を見ていてもよだれが湧いてくる「肉めし」
これは別の日にサイドメニューで頼んだ「肉めし」。
![トロトロチャーシューで心まで溶けそうな美味しさ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7632.jpg)
▲トロトロチャーシューで心まで溶けそうな美味しさ
ホッとしたりアドレナリンが出たりで忙しいが、この肉めしも秀逸でした!
麺と相性抜群!キリッと塩味が効いたつけ麺もおすすめ
![つけダレにバラ肉チャーシューが3枚もはいったつけ麺](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7616.jpg)
▲つけダレにバラ肉チャーシューが3枚もはいったつけ麺
ラーメンも美味しいが、つけ麺も極上!
![もちもちプリップリの麺](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7622.jpg)
▲もちもちプリップリの麺
水で〆られたこの麺、ほんのり小麦の甘さを感じるとても美味しい麺です。
![千切り生姜の香りが良いアクセント](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7623.jpg)
▲千切り生姜の香りが良いアクセント
これを豚の甘さと旨味の効いたスープにひたすともう箸が止まらない。
ラーメンのスープよりキリッと塩味を効かせたスープは、麺の美味しさをさらに引き立てる。
![ホッとする味わいだったことを再び思い出させてくれるスープ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_7627.jpg)
▲ホッとする味わいだったことを再び思い出させてくれるスープ
ガツンと魚介というつけ麺のスープもいいけれど、こういう優しい味わいのつけ麺こそ朝にピッタリ。
![ご夫婦のなれそめが書かれたプロフィールにほっこり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/7d91004b6fff1ccfe845364098e9ed9f.jpg)
▲ご夫婦のなれそめが書かれたプロフィールにほっこり
こちらのお店を初めて訪問したのは雪の降る寒い日。店の中に入った瞬間にその「空間の暖かさ」を感じた。
そして出された熱々のラーメン。
美味しいだけじゃなく、まさにこのお店の目指すコンセプト「ホッと」するのを感じた。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
煮干ラーメン 北栄
札幌のラーメンシーンがバラエティ豊かになっているのはこの特集でも何度か書いてきた。
今、そういったバラエティ豊かなラーメンが食べられるようになったのは「偶然」ではないし「ある日突然」でも無いと思っている。
「流行らない」「受け入れられない」なんて言葉に逆らうように、札幌で新しい味に挑戦してきた店主さん達の強い思いやフロンティアスピリッツがあったように思う。
さて、煮干ラーメン 北栄の話である。美味しいのはもちろんであるが、「こういうチャレンジをするんだ」という驚きがあったことも最初に書いておきたいと思う。
店名 | 煮干ラーメン 北栄 |
所在地 | 札幌市東区北三十六条東1-5-1 大越ビル 1F |
アクセス | 地下鉄南北線「北34条」駅より徒歩約6分 |
駐車場 | あり(2台/6:00~9:00は6台、11:00~15:00は4台、終日は2台) |
営業時間 | 6:00~9:00、11:00~15:00 日曜営業 |
定休日 | 火曜日、第1・3月曜日 |
席数 | 8席(カウンター8席) |
(店舗情報の引用元:食べログ)
「らーめんさかい」のセカンドブランド店
![「煮干ラーメン北栄」の外観](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/579B1435-957B-46D2-930B-096F66D2400A.jpg)
▲「煮干ラーメン北栄」の外観
昨年9月にオープンしたお店。実はこちらのお店は「らーめんさかい」のセカンドブランド店。
>>らーめんさかいの過去記事はこちら
※ちなみに、記事はオープン当初のものなので、今は大きく進化しています。
![「らーめんさかい」で撮影したSNSの案内(2次元コードはカメラで読み取れます!)](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4771.jpg)
▲「らーめんさかい」で撮影したSNSの案内(2次元コードはカメラで読み取れます!)
最初に知っておいてほしいことがある。それは次の3つ。
- 「らーめんさかい」が人気店であること
- オーナーの堺氏はどういうラーメンが札幌で支持されているかを知っているということ
- 今好まれている流行りのラーメンを作ることもできるということ
表現は悪く聞こえるかも知れないが「ウケるラーメン」を作れる店だということが、これからラーメンを紹介するうえでの大前提となる。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
メニューはシンプルに3種類のみ
![最新情報はお店のSNSをチェック!(2次元コードはカメラで読み取れます!)](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4770.jpg)
▲最新情報はお店のSNSをチェック!(2次元コードはカメラで読み取れます!)
さて、そのセカンドブランドの「煮干ラーメン北栄」。メニューは煮干塩・煮干たまり醤油・煮干津軽味噌の3種類。
![「煮干 塩」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/EA8210C3-5F2B-4ED8-9729-B443A67FF797.jpg)
▲「煮干 塩」
ラーメンのスープのベースは長崎産の背黒煮干を使用。
塩ラーメンにはそれに沖縄糸満沖の「青い海」という塩を合わせているらしい。
![ずっと飲んでいたい美味しさのスープ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4785.jpg)
▲ずっと飲んでいたい美味しさのスープ
このスープが秀逸!煮干の旨味はしっかり感じられるが、イヤなえぐみや雑味が無い。
そして塩分はしっかり感じられるが「ショッパさ」より、むしろ後口に甘みさえ感じる。
![表面が滑らかなのにスープをはじくことなくとてもマッチしている](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4786.jpg)
▲表面が滑らかなのにスープをはじくことなくとてもマッチしている
合わせる麺はらーめんさかいの「さかい麺製麵所」にて打たれた専用麺。
オーナーの堺氏は製麺技能士でもあり、その自家製麺の美味しさには定評がある。
加水率のやや低い麺はパツン感と滑らかさの両方を兼ね備えた美味しいオリジナルストレート麺。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
秀逸なスープを分析してみる
![「煮干 たまり醤油」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/9CB4AA37-EB37-4C98-9681-6D199739FF9E.jpg)
▲「煮干 たまり醤油」
ここでラーメンのスープのお話を少し。
一口に「スープ」と言っているが、多くのお店は以下の3つで構成されている。
- ベースのスープ:豚骨や鶏ガラや煮干といった素材を煮出した所謂ダシの部分
- タレ:醤油ダレなら醤油に昆布や椎茸など素材を加えて旨味を加えたもの
- 油:鶏油やラードなどの素材そのままのこともあれば、ネギ油やニンニク油など香りをうつしたものもある
この3つを組み合わせることで様々なラーメンのスープは表現されている。
極端に表現すると「出汁(ベースのスープ)にタレや油という武器で戦う」といえるかも知れない。
油の使用を限界まで少量に減らしたスープ
![スープの表面に浮く油は見るからに少ないのがわかる](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/8b7791bada23cc5b86540f906efc3d4c.jpg)
▲スープの表面に浮く油は見るからに少ないのがわかる
さて、「煮干塩」もそうだったが、この「煮干たまり醤油」も食べてみるとわかるのが、「油」がラーメンとしては少な目であるということ。
蕎麦かうどんのつゆのようになりかねない、というくらいに油をギリギリ最低限にとどめているようである。
![油が少ないスープは朝ラーメンにぴったりのあっさり加減](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4784.jpg)
▲油が少ないスープは朝ラーメンにぴったりのあっさり加減
話を聞くと、醤油には素材を加えた「醤油ダレ」ではなく「たまり醤油をそのまま」使用しているらしい。
これは「油」と「タレ」という武器を使わずに勝負しているようなものである。
最近の醤油ラーメンの人気店には醤油ダレではなくストレートの醤油を使用しているところもたしかにある。
だが、その場合には「鶏油を多めに使用する」など油に工夫をしているところが多い。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
煮干と味噌の素材の旨味がシンプルに美味しい「煮干味噌」
![「煮干 味噌」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/E0CB2103-C77E-4F1D-8C38-BC509BF69C31.jpg)
▲「煮干味噌」
札幌で「味噌ラーメン」といえば、油もニンニクもしっかり効かせたパンチのあるものを思い浮かべる人が多いと思う。
ここの味噌ラーメンは、それとは対極にあるラーメンである。
「煮干という素材の旨味」と「美味しい味噌」だけをそのまま組み合わせたようなシンプルな構成。
一口目こそあまりに札幌味噌ラーメンとの違いに「え?」っとなったが、食べ進むとこれが実に美味しいのである。
![素材の旨さだけで出来ているかのようなスープ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_47771.jpg)
▲素材の旨さだけで出来ているかのようなスープ
もちろんらーめんさかいでは札幌スタイル系統の味噌ラーメンも出しているし、お客様の高い評価を得ているのだから「どういう味噌ラーメンがウケるか」は百も承知でこの味でチャレンジしているのである。
実はオーナーの堺氏は「味噌ソムリエ」の資格も持っているのである。
その味噌を知り尽くした彼が「出会ってしまった」と言っていた「弘前の加藤味噌醤油醸造元の津軽味噌」。それに「長崎産の背黒煮干」を使用した良質な出汁。
下手な小細工ではなく、そのものの直球で勝負しようと思ったのも無理からぬことなのかも知れない。
札幌っ子への挑戦状ともいえる味噌ラーメン
![歯ごたえを残しつつも味が染み込んだバラ肉チャーシューが3枚も乗っている](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4778.jpg)
▲歯ごたえを残しつつも味が染み込んだバラ肉チャーシューが3枚も乗っている
ここで冒頭の話に戻る。「煮干塩」や「煮干たまり醤油」は札幌でも受け入れられる。
それは「美味しい煮干ラーメン」だから。もちろん人気も出るし評価も最初から高いと思う。
しかし、この味噌ラーメンに関しては「流行らない」「受け入れられない」という声が出てくるかもしれない。
![味噌とももちろん相性抜群なオリジナル麺](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4779.jpg)
▲味噌とももちろん相性抜群なオリジナル麺
特に札幌ラーメンに慣れた札幌っ子からは「違和感がある」という声が上がるかも知れない。
だが、そんなことは百も承知でチャレンジしているのである。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
![太く食べ応え十分のメンマ](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/IMG_4781.jpg)
▲太く食べ応え十分のメンマ
私自身も食後すぐは「どのラーメンが一番美味しかった?」の質問には「塩かな」と答えた。
しかし!時間がたった今「今食べたいラーメンはどれ?」と聞かれたら「味噌」と答えたい。
オーナーの「どれが流行っているかじゃなく、これが美味しいと思う」「朝から食べるならこういうラーメンがいいと思う」という意志のようなものさえ感じる味噌ラーメン。
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
ここのラーメンには美味しいだけじゃなく、札幌のラーメンがまたさらに広がりそうなワクワクも感じるのです。
さいごに
札幌の朝ラーメンがここにきて本当に熱くなっている。
今回はメインで紹介できなかったが、オープン直後に紹介した「やさしい、とんこつ 麺 かまくら」、朝ラーメンだけじゃなく夜もその出汁の美味しさで評判の「和だしらぁめんうめきち」も朝ラーメンがブームになる前から少しずつファンを増やしてきた。
ここへ来て急にブームになっている感じがする札幌であるが、そういう先駆けとしてチャレンジし続けてくれたお店の功績も大きいと思う。
ちょっとだけ紹介「やさしい、とんこつ 麺 かまくら」
![おすすめメニューの「やさしい、しおトンコツラーメン」](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/3f3643b7a1850763139404c559d62141.jpg)
▲おすすめメニューの「やさしい、しおトンコツラーメン」
豚骨の旨味しっかりなのに後口すっきり。豚骨ラーメン=がっつりという印象を覆し、朝でもイケる豚骨ラーメンを提供している。
現在も朝ラーメンの人気店だ。
>>「やさしい、とんこつ 麺 かまくら」の過去記事はこちら
店名 | やさしい、とんこつ 麺 かまくら |
所在地 | 札幌市白石区本通4丁目南1-15 三久ビル 1F |
アクセス | JR「白石駅」から787m |
駐車場 | 店舗前2台、第2駐車場5台、北洋銀行さん隣の月極駐車場(8番、9番、10番、11番、12番)壁側 |
営業時間 | [木金土日]7:00~15:00(通し営業) [水]10:00~15:00(通し営業) |
定休日 | 毎週月曜日、火曜日 |
席数 | 13席(カウンター9席) |
(店舗情報の引用元:食べログ)
ちょっとだけ紹介「和だしらぁめんうめきち」
![和風の出汁の美味しさは優しい口当たり](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2023/04/407ac0562a9f95a4ff4c6ace8c6cd888.jpg)
▲和風の出汁の美味しさは優しい口当たり
こちらのお店は、残念ながら2023年4月15日で朝昼営業は終了してしまい、夜営業のみとなる。
もちろん朝にぴったりの朝ラーメンであったが、当然夜食べてもその和だしの美味しさは変わらないので、是非夜ごはんに・〆ラーメンに食べて欲しい。
店名 | 和だしらぁめん うめきち |
所在地 | 札幌市中央区南5条東2-11-1 |
アクセス | 地下鉄「すすきの」「豊水すすきの」駅より徒歩3~4分 |
駐車場 | あり(隣接大型コインパーキング駐車券ご提示でお会計より100円引き/30分無料) |
営業時間 | [月~木]19:00~0:30(L.O.) [金土]19:00~2:30(L.O.) |
定休日 | 日曜日 |
席数 | 12席(カウンター8席) |
(店舗情報の引用元:食べログ)
![](https://hokkaidoblog.gutabi.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/1-1-DSCF0978.jpg)
さて、ということで、朝ラーメン特集お店紹介の「前編」はいかがでしたか?
全部のお店を紹介することはできないけれど、まだ紹介したいお店も残っています。
なので、次回の後編でもう少しだけ注目店をご紹介したいと思います。
次回もお楽しみに!