皆様お久しぶりです!
毎年恒例年明けの企画「札幌ラーメン最新事情」シリーズ!
2016年の今年も性懲りもなく、スタートさせていただきます(^o^)/
■過去の特集はこちら
『札幌ラーメン最新事情2012』
『札幌ラーメン最新事情2013』
『札幌ラーメン最新事情2014』
『札幌ラーメン最新事情2015』
ご案内役は今年も「札幌ラーメンコンシェルジュ」こと大石が務めさせていただきます。
この連載は新店(移転含む)を中心にその年の旬なキーワードを探す!というコンセプトで続けてきています。
もちろん新店だけでなく、キーワードに沿って人気店や老舗店なんかも随時取り上げ「札幌のラーメントレンド」を探っていこうと思いますので本年もどうかお付き合いのほどよろしくお願いします。
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初回の今回は「端麗系」「あっさり系」というキーワードを中心に探ってみたいと思います。
昨年の一回目の記事で取り上げた「コクミンショクドウ」や「凡の風」「Q」のように既に札幌では市民権を得ていると言って良いキリッと醤油の効いた端麗系スープ。
昨年は新店の話題店が集中してオープンしたこともあり、そのジャンルの人気に拍車がかかっているように思います。
今回紹介する4店は「新店とは思えない実力店揃い」で、昨年は大いに話題を振りまいてくれました!
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カリフォルニア
まず最初に紹介するのは「中華そば カリフォルニア」。
2015年6月にオープンしたばかりのお店だが、オープン直後から既に行列になっている人気店。
2015年の新店の象徴のひとつとも言えるお店かも知れません。
みて!このビジュアル・・・。
個人的にはこのキレイな醤油色に染まったスープにちりばめられた油・・・興奮が止まりません(^^;
スープは醤油のキリッとした口当たりと香りが広がり、その後節系の優しい味わいが広がる極上スープ。
そして!驚く無かれ!!
なんとこれで「500円」なんですよ(*o*)
コストパフォーマンスの高さにまずびっくりです。
ちなみにこちらの店主さんが修行されたのは東京の人気店「柴崎亭」というお店。
柴崎亭は明言こそしていないものの、そのルーツは「八王子ラーメン」の影響を受けているとか・・・。
ちなみに八王子ラーメンとは東京の八王子エリアのご当地ラーメンで
・醤油ベースのタレ
・表面を油が覆っている
・《きざみ玉ねぎ》を具として用いている
の3つが特徴のラーメンです。
麺も柴崎亭と同じく八王子の田村製麺所から取り寄せているもの。
一見頼りなさげに見えますが、表面はもっちりしていながらそれでいてしっかりとした歯ごたえのあるとても美味しい麺。
そして八王子ラーメンの最大の特徴である「生の刻み玉ねぎがトッピングされている」こと。
こちらのラーメンも「生の刻み玉ねぎ」が特徴的でスープに絶妙なアクセントを加えてくれます。
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ちなみにの蛇足情報ですが・・・・。
八王子ラーメンの生みの親は「初富士」というお店と言われています。
その店主がラーメンに玉ねぎを入れることを考案したそうな・・・。
実はそのきっかけは同店の店主さんが北海道旅行で玉ねぎの乗ったラーメンを食べたことに影響を受けているそうです。
それが各店に広がって今の「八王子ラーメン」の各店に広がっているとか・・・。
北海道のラーメンに影響を受けた店主が考案した八王子ラーメン・・・・。
それに影響を受けた柴崎亭店主・・・。
そこで修行をしたカリフォルニア店主が北海道で開業・・・。
なんだか不思議な縁を感じますね。
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閑話休題。
もう一つコチラのお店のウリがこのワンタンメン!
コチラの値段は800円。
え?+300円?
ちょっと高くない?
とメニューを見たときは正直思ったのですが・・・。
みて!
このワンタンのボリューム(*o*)
ひとつひとつにたっぷりと餡の詰まったワンタン。
食べ応え満点!
しかも旨みに溢れていて、この味が少しずつスープに溶け出すと・・・。
更にしっかりとしたコクが加わり奥行きも増します。
これで800円は「安い!!」といわざるを得ません。
コストパフォーマンスの高さだけじゃなく、クオリティの高さでも注目のお店です!
カリフォルニアと言えば思い出すのは、ロサンゼルス、ハリウッド、青い空、イーグルス・・・そしてラーメン!
これからはそんな時代かもね!(^^)
【中華そば カリフォルニア】
住所:札幌市白石区菊水3条4丁目4-6 ビバ菊水1F
営業時間:11:30~15:00
定休日:月曜日
TEL:011-598-7773
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麺屋169
続いてご紹介するのは「麺屋169」
169って何の数字だかわかりますか?
実はこちらのお店は「南16条西9丁目」にあり、住所を示しているんですね!
元和食の板前さんが挑む本格的なラーメン!
どんなラーメンを提供してくれるのか、オープン前から皆の期待感も高かったお店。
まず最初は「中華そば」
こちらは鶏の旨みを主軸に、昆布・煮干・椎茸etc.様々な和の素材を組み合わせたどこか「和」のテイストを感じさせる一杯。
上品な旨みの余韻がとても長く続く、至福の味わいです(^^)
思わずため息が出るようなどこかほっとする味わい。
あー・・・しみじみ美味しい・・・・(-´▽`-)
麺は色々と組み合わせを試しているそうですが、この日いただいた麺は加水率の低い、プツリと気持ち良い歯ごたえの麺。
ほのかに小麦の甘い香りのする麺でスープとの相性も抜群でした。
もうひとつ人気メニューの「煮干しそば」もご紹介。
煮干の旨みが上品ながらも良く出ている極上スープ。
えぐみや雑味を極力排除した、育ちの良い(?)味わい(^^;
麺は加水率の高いもっちりとした手もみ麺。
これは食感が楽しく美味しい!(^o^)
中華そばも煮干しそばも「上品さ」や「気品」を感じるあたり、新店とは思えないクオリティの高さだ!
さてさて・・・
この2つをいただいた限りだと和食出身の「優等生」という評価になるのだが・・・。
こちらのお店はそれだけじゃない!
濃い煮干しそばなるものをいただいたときにちょっと驚いたね!
見た目からして「中華そば」や「煮干しそば」とは違うオーラを放っている!
煮干を強火で炊いたであろう濁り・・・ワイルドな雰囲気が特徴的。
和食の世界では「煮干のえぐみをいかに出さずに調理するか」ってのがきっと大事な鍵だったりすると思うのだが、このラーメンに関しては「エグミを活かしてなんぼ」という調理方法。
へー!こういうのも作っちゃうんだ(*o*)
なんていうのかな。
今まで優等生だと思っていた同級生が、訪れたライブハウスではパンクロックのボーカルで絶叫しながら歌っていたみたいな・・・
思っていたイメージとは全然違う一面を発見という感じ!
・・・うん・・・今年も例えがわかりにくいな(-_-)
12月~1月中旬までは「煮干しと鴨のそば」という限定メニューも提供していたし、それに続く「道産地鶏の丸鶏」を使ったメニューも考えているらしい。
色々な表情を見せてくれそうで楽しみだ!
例えて言うなら、優等生が・・・
いや、下手な例えはやめておこう( -_-)
【麺屋 169】
住所:札幌市中央区南16条西9丁目1-1 松名ビル1F
営業時間:11:00~17:00
定休日:月曜日
TEL:非公開
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オニヒゲロック
オニヒゲロックの「ロック」は69と表現されている。
名前にちなんで2015年「6月9日」にオープンしたお店。
店主さんは三陸は宮古市の出身。
子供の頃から慣れ親しんだ、その味わいがベースになっているそうな。
宮古市の「福(ふく)」や「多良福 (たらふく)」のラーメンは魚介が柔らかに香る、とってもやさしい味わいのラーメンだ。
もちろん両店ともに美味しいのだが・・・
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(宮古市:ワンタン・中華そばの店 福)
(宮古市:多良福 (たらふく))
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だが、正直な感想を言えば前述2店のような味わいは、どちらかと言えば札幌っ子には「少し物足りない」という印象があるかも知れないと思った。
で、オニヒゲロックではそれら三陸の風味を活かし、”美味しい部分や良い香りの部分を強調した”とも言える、『進化型の三陸中華そば』という印象のラーメンに仕上がっている。
実際メニューにある「さんぷらー」は「三陸中華そばプラス」の略らしい。
動物系素材を一切使わない透明なスープ。
煮干を中心にしたスープは特にアゴ(トビウオ)出汁が上品に香る。
油も煮干油を使用し、魚介の風味を強調しており、動物系素材の入っていない物足りなさを補って有り余る旨味と風味に溢れている。
こちらは「あまにぼー」という三陸の醤油を使用した一杯。
ちょっとコクのある甘みが特徴で、「さんぷらー」とはまた違ったくせになる味わいだ。
そして特筆すべきはこの麺。
平打ちで加水率の非常に高いもっちりした縮れ麺と・・・。
加水率は低めのストレート細麺。
パツンとした食感の2種類の麺を使い分けている。
なんと、この2つの麺はどちらも名店「麺屋菜々兵衛」謹製とのこと。
しかもオニヒゲロック&ヨルヒゲのためだけに打っている特注自家製麺というから驚きだ!
麺屋菜々兵衛は大手口コミサイトでも4年連続北海道ランキング1位を取るほどの人気実力店。
(※2016年1月現在も「彩未」と「麺屋菜々兵衛」の2店が1位と2位を争っている)
自家製麺のその麺の美味しさは圧巻だが、そのお店が初めて他店に卸したのがこちらのお店。
試作スープを持参して店主さんが説得して、このオリジナルの麺を使えることになったとのこと。
麺とスープの相性は言うまでも無く抜群だ!
ちなみに店名の「オニヒゲ」は店主さん曰く「髭をたくわえているから」とのこと・・・。
で、そう返答すると「ヒゲはわかるけどオニは何?」と聞かれる事が多いそうな。
・・・響きが気に入っているからということで、深い意味は無いそうだけど「すごく」とか強調の意味があるのかな。
うん!オニ美味しかった!です(^^)
【オニヒゲロック】
住所:札幌市中央区南2条西4 oyoyovalley 2F
営業時間:11:30~16:00
定休日:日曜日・月曜日
TEL:011-233-0669
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ラーメン酒場ヨルヒゲ
そしてオニヒゲロックが夕方16:00までの営業なのに対して、18:00からは同じ店舗が「ラーメン酒場 ヨルヒゲ」としてオープンしている。
紺色の暖簾が目印。
オニヒゲロックと同じベースの煮干スープを使い、こいくち醤油を使用した「黒」と白醤油をベースとした「白」の2種類の中華そばが楽しめる!
ベースのスープは同じながら・・・。
手もみの強さや油の加減・・・。
昼のオニヒゲロックと夜のヨルヒゲとでは微妙にあえてバランスを変えており、作り手の個性が表現されているのもまた楽しいところ(^o^)
そしてもちろん店名どおり「酒場」なのでビールをはじめとしたお酒類を楽しめるのが特徴だ。
肉本来の持つ甘い脂のBIG厚切りベーコンや・・・
肉汁たっぷりのプリップリのフランクソーセージをつまみながら一杯やるもよし・・・。
麺はもちろん前述オニヒゲロックで書いた「麺屋菜々兵衛」の特注麺を使っている!
で、ヨルヒゲでしか食べられない「あぶったまそば(-2015ver.)」はつまみとしても食事としても是非食べて欲しい一杯だ!
モッチモチの弾力溢れる菜々兵衛製の麺が醤油ダレ&煮干油と合わさるとまさに口の中が幸せな気分になる。
大切なのは醤油ダレ&煮干油&トッピングをガッツリ混ぜること!
ガッツリ混ぜるとあぶったまそばの持つ美味しさが倍増されます!
飲んでからラーメンで〆るもよし・・・。
ラーメンで腹ごしらえをしてからお酒をゆっくり楽しむもよし・・・。
あぶったまそばをつまみにビールを楽しむもよし・・・。
危険なのは居心地が良すぎてアルコールでガッツリ脳内が混ざること!
ガッツリ混ざるとこのお店の楽しさが倍増です!!(`・ω・´)
【ラーメン酒場ヨルヒゲ】
住所:札幌市中央区南2条西4 oyoyovalley 2F
営業時間:18:00~23:30
定休日:土曜日・日曜日・祝日
TEL:011-233-0669
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らーめん竹馬
最後にご紹介するのは「らーめん竹馬(ちくま)」
2015年8月オープンのお店。
オープンと同時にそのクオリティの高さで評判となっていました。
ラーメンは鶏ベースのスープの「鶏そば(醤油&塩)と煮干ベースのスープの「煮干そば」。
そして、その両方をブレンドしたスープの「中華そば」の4つのメニュー構成。
平飼いの中札内田舎鶏を使用した鶏そば。
シンプルな見た目だが、美味しいオーラを発していますよね。
醤油ラーメンの写真ではわかりにくいが、キレイな黄金色に色づいた鶏油(チーユ)も非常に香りが良くシンプルながら鶏の旨味で溢れている。
キリッと旨味の立った醤油に実に美味しい旨味の鶏スープ。
所謂「直球勝負」という印象の一杯!
麺は鶏そばにはストレートの麺。
もちろん相性は抜群(^^)
苦味を出さずに旨味だけを引き出した「煮干そば」や・・・
鶏と煮干のスープを絶妙なバランスで整えた中華そばも・・・。
丁寧に丁寧に取ったことが伝わってくる店主さんの腕と愛情を感じる、素材の旨味を存分に引き出した一杯に仕上がっている。
当たり前のことだけど、良い鶏さえ使えば誰でも美味しいスープを取れるわけじゃない。
素材の美味しさ、美味しさの引き出し方
素材の組み合わせや麺との相性。
考えに考え抜かれ、手間を惜しまずに作ったことが伝わってくる。
2016年間違いなく目が離せない注目のお店です!
【らーめん竹馬】
住所:札幌市西区山の手3条4丁目2-12 昭栄ビル 1F
営業時間:11:00~15:00 17:00~20:00
定休日:水曜日
TEL:011-643-8778
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ということで、「札幌ラーメン最新事情2016」の第一回目いかがでしたでしょうか?
このところブログを書いていなかったのもあり、物凄く時間がかかってしまった(^^;
週イチで更新予定ですので全5回のシリーズ・・・
今年もお付き合いいただけたらと思います(^^;
【札幌ラーメン最新事情2016】
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