【札幌ラーメン最新事情2014⑤】手間ひま惜しまず旨みまろやか。もはやスタンダード!?「札幌の鶏白湯」!

らーめん千太

「札幌ラーメン最新事情2014」も今回で5回目。
今回は鶏白湯スープにスポットを当ててみたいと思います。

首都圏で第一次鶏白湯ブームが来たのは10年ぐらい前でしたでしょうか?
東京でもそれほど多くのお店が提供していたわけではありませんが、注目を集めていたことを覚えています。

その頃の札幌には鶏白湯のお店ってあまり無かったと記憶しています。

ところが、今の札幌・・・。
パッと思いつくだけでも、侘助、菜々兵衛、四代目ゆうじ、けせらせら、飛燕、亀陣、ハレルヤ、飛馬etc.
まだまだここに書ききれないほど沢山のお店が鶏白湯ベースのスープを提供し、人気を博しています。

「札幌でも市民権を得ている」と言って良いでしょうね。

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(※写真は昨年12月にオープン6周年記念で豚ソバFuji屋にて限定提供された鶏白湯ソバ)

この鶏白湯ブームの背景は何でしょうね?
ひとつには素材そのものが「甘み・旨みが強い」反面「豚骨ほど獣臭くなく食べやすい」ということがもちろん挙げられると思うのですが・・・。

もうひとつ勝手な憶測ですが、手間を惜しまず仕込む店主が増えてきた、ということもあるのではないでしょうか?

いい加減な下処理をすると臭みが出てしまう鶏。
丁寧な処理と手間がひとつの鍵となります。

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「美味しいものをたべてもらいたい!」という思いで、手間を惜しまない店主さん達が増えてきたことも大きな要因だと思っています。

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さて、ということで、札幌の鶏白湯の人気店全てを紹介するのは無理なので、今回は新たに鶏白湯にチャレンジを始めたお店や昨年注目を集めたお店数店に注目してご紹介したいと思います。

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超星(SUPER STAR)

最初のお店はこちら。

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昨年6月に東区からこちらの清田区へ移転してきた超星(SUPER STAR)です。

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目に飛び込んでくるのは「無化調主義」という張り紙。

素材の美味しさを引き出せば化学調味料はいらない!というのが店主さんのポリシーです。

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移転前に訪問された方はご存知でしょうが、東区時代は「豚骨スープ」で人気を博していたお店。

しかもその豚骨。
専門用語で言うと「ド豚骨」・・・もちろん専門用語ってのはウソですからね(-_-)

豚骨スープで有名な九州の小倉や博多にも中々無い程に、かなり濃度なスープでした。

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細麺との相性も抜群で、これには多くのファンがついていました。

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ところが、移転を機に豚骨スープを一旦止めて、鶏白湯スープで新たなチャレンジをしたところがすごい!

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鶏の旨みと魚介の旨みがバランスよく香るスープ。

「無化調主義」ならではなんでしょうね、しっかりした素材の旨みと優しい味わいが特徴のスープです。

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移転当初から何度も改良を重ね、スープとの相性を探してきた麺は滑らかな食感。

もっちりしていて歯ごたえがあるのが店主さんのこだわり。
美味しい!

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揚げネギや海苔といったアクセントもGoodです!

スープそのものが優しい味わいに仕上げているので、こういうちょっとしたアクセントや変化が生きてきますね(^^)

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そしてこだわりの具がこちら。

低音調理で仕上げられたチャーシュー。
肉本来の持つ旨みがぎゅっと閉じ込められたチャーシュは絶品です。

常に前を向いている店主さんの姿勢の答えの一つがこのチャーシューにも表れているように思います。

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実は最近夜限定で豚骨らぁめんの提供も開始されています。
味はもちろん、東区時代から高い評価を得ていたものなので太鼓判を押せるものです(^^)

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常に改良を加え・・・
中休みも無しで夜21時まで営業・・・
年中無休・・・

そんな中で鶏白湯だけじゃなく豚骨白湯スープも炊くなんて、どんだけ頑張るの!
「超星」じゃなく「超人」に店名を変更してもいいんじゃない?(*o*)

 

そんなことを思いながら、仕事をサボっt・・・いや、空き時間に本日2杯目のラーメンを食べている自分。
美味しければ美味しいほど、ちょっとだけ後ろめたく思うのデシタ( -_-;

 

【超星(SUPER STAR)】
住所:札幌市清田区北野2条3丁目3-15
営業時間:11:00~21:00
定休日:年中無休
TEL:011-378-6470

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二代目きちりん 鶏白湯店

二軒目はこちら「二代目きちりん」です。

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きちりんと言えば、手稲の本店に石狩花川店エスタ店と支店2店を持つ今や札幌を代表するお店の一つでもあります。

本店は2006年7月に移転。
確かそれを機会に「吉林」から「きちりん」に表記を変えたんだよね。

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(エスタ店の正油ラーメンと塩ラーメン)

その澄んだスープは「鶏がら清湯ではNo.1」と評価する人も多いのではないでしょうか?

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その「きちりん=清湯」というイメージを覆すような、お店がこちら。

真っ白な鶏白湯スープはなるとこそ同じタイプだが、ネギの刻み方一つをとっても全然違う。

「二代目」となっていますが、「親子なのに全然似ていない!」ってところでしょうか?
・・・ちょっと違うな(-_-)

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決して濃度は高くないが、優しくて飲みやすいスープ。
インパクトで印象付けるより、毎日食べられる味を目指したんでしょうね。

この辺の根っこの考えは「きちりん」イズムですよね。

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麺は同じタイプでしょうね。

優しい味わい、啜り心地etc.
見た目の印象は全然違うのに、やっぱり「きちりん」だわこれ(^^)

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そうそう!

きちりんと言えば「チャーハン」と「カレー」!
ラーメンと一緒に食べるのがたまらなくイイんですよね。

残念ながらこちら二代目きちりんにはチャーハンがない。
(※エスタ店にはチャーハンがあってカレーがない)

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札幌カレーコンシェルジュを目指すワタシとしては(ウソ)、食べないわけにはいかないでしょう(^^)

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カレーそのものはシンプルで懐かしいタイプ。

誤解を恐れずに言ってしまえば、「単品だとそれほど魅力的なものではない!」という味わい(^^;

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ところが、スープを啜りカレーを一口。。。
具材を一口、カレーを一口。。。

これが新たな相乗効果を生んでくれるから不思議(^^;

ちなみに「体重は倍増効果」を生んでくれるからもっと不思議だよ・・・( -_-)

 

【二代目きちりん鶏白湯店】
住所:札幌市中央区大通西9-3-35
営業時間:11:00~20:00(売切次第終了)
定休日:月曜日
TEL:011-231-8628

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塩らーめん専門 ひるがお札幌店

三軒目はこちら「ひるがお」です。

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東京の環七通りの人気店「せたが屋」が昼だけ塩専門店「ひるがお」として営業している、いわゆるセカンドブランド店。

それが札幌エスタのらーめん共和国に出店後、ここススキノに移転してきたのは昨年8月のこと。

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塩らーめん専門店と聞くと、どうしても透明なスープを連想しちゃう自分。
もちろん、最初にいただいた「キレ味塩ラーメン」も絶品でした!

旨みにあふれたスープに、道産小麦の麺・・・。

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特に旨みの元になっているのがこの「ホタテ」!

かなりの量を使用しているんでしょうね。
ホタテの旨みって素晴らしいって思ってしまいます(^^;

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今日スポット当てるのはこっち!

とろり白湯塩ラーメン。
鶏白湯ベースの塩ラーメンですね。

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これがもうね・・・。

鶏の旨みとホタテの旨み・・・。
旨みの洪水!

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そしてこの中細ストレート麺のパツッとした食感が楽しい。

グルメライター的に表現すると・・・
『麺が旨みの洪水の中で溺れています!』
って感じですかね?
・・・決してグルメライターにはなれない表現だな( -_-;

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このあおさのりのアクセントもいいですね。

グルメライターとして表現するなら
『鶏の旨みが詰まったおにぎり風!』

・・・って、そんな表現をするグルメライターはいないね(-_-;

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すみません・・・。
グルメライターへの道はあきらめます・・。

 

ホタテを見習って、口を閉じることにいたします( -_-)

 

【塩らーめん専門 ひるがお 札幌店】
住所:札幌市中央区南4条西5丁目 7-1第1秀高ビル1F
営業時間:11:00~15:00 18:00~3:00
定休日:日曜日
TEL:011-233-0785

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らーめん千太

最後にご紹介するのは「らーめん千太」
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昨年のこの特集「札幌ラーメンの新潮流はあっさり系ラーメンにあり」という回でご紹介したお店。

実は今年のはじめ1月に再び移転され、正月早々から注目を集めています。

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千太と言えば「鶏白湯」の代表格のようなお店。

丁寧な下処理による、臭みの無いスープは札幌のあっさりラーメンの最高峰とも言えるのではないでしょうか。

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実は、その千太にて、今月から「鶏白湯」の販売を開始したのです!

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トッピングに若干違いはありますが、千太らしいオーラがありますね。

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鶏白湯のスープでここまで真っ白なスープはちょっと珍しいですね。
見るからに「色白美人」さん(^^)

で、その味は「やっぱり千太!」とうなる、鶏の旨みとほのかな魚介の香りでバランスのとてもイイ味わいです。

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低加水の麺(水分の少ない麺)のパツンとした小気味の良い食感とも相性ばっちり!

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適度なこってり感がありながら、優しい味わい・・・。
これは千太ならではの一杯ですね。

今までこってり好きの彼氏とあっさり好きの彼女でもめていたそこのカップルさん!

どちらの要望もここ一軒で満たされちゃいますよ(^o^)

一気に問題解決ですね!!

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ちなみに、こんな「プレミアム白湯」なんてのも不定期で提供されています。

なんと30杯分の食材でようやく1杯作れるという貴重なまさにプレミアムなラーメン!
食べられる方はとてもラッキーですね。

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千太と言えば〆メシも有名。
今回白湯では〆メシを食べられなかったが、次回はそれもあわせて楽しんでみたい!

 

一人で〆メシ込みで二人前のカロリーを取るのもいいんだけど・・・。
本当は「こってりが食べたい」とか「あっさりが食べたい」と二人で仲良くもめてみたいってのが本音なんだよなぁ・・・。

すみません。
全くもってシマらない〆くくりになってしまいました(-_-;

 

【らーめん千太】
住所:札幌市豊平区平岸3条9-9-18
営業時間:11:00~16:00(スープが無くなり次第終了)
定休日:月曜日
TEL:非公開

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ということで、「札幌ラーメン最新事情2014」その5は鶏白湯にスポットを当ててみました。

冒頭にも書いたとおり、鶏白湯ラーメンは札幌でも完全に市民権を得ているように思います。
鶏がらをただグツグツ強火で煮込んだだけでは決して美味しいラーメンにはなりません。

その影には店主さんそれぞれの努力や工夫が凝らされているんでしょうね。
多くのお店が登場することで切磋琢磨されてきているというのもあると思います。

まだまだ美味しい鶏白湯のお店が登場しそうな勢いがあり、今後も楽しみですね。

 

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WRITER/大石 敬(札幌ラーメンコンシェルジュ)

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