イランカラプテ~阿寒アイヌの森へようこそ。2019年7月、デジタルアートを駆使した体験型ナイトウォーク「カムイルミナ」が誕生しました!
「カムイ」はアイヌの「神さま」。阿寒湖温泉には、豊かな自然に感謝し共生してきたアイヌの精神そのものが息づいています。この地では、先住民族であるアイヌ独自の文化を、地域が一丸となって大切に受け継ぎ伝えていこうとする活動を、長年にわたり積み重ねてきました。
この夏開幕した「ルミナ・ナイトウォーク」はカナダのモーメントファクトリー社が制作するデジタルアートパフォーマンスで、全世界で10作目。国立公園内では、世界初の開催となります!光と映像を駆使した幻想的な世界がどんなものだったか、実際に体験してきましたので、ご紹介しますね!
■目次
アイヌの物語を体感!約1時間の幻想的なナイトウォーク「カムイルミナ」
「カムイルミナ」というデジタルアートを駆使したナイトウォークが阿寒湖温泉で体験できると聞き、早速、行ってきました。
道東の玄関口、釧路空港でも、大きなポスターがお出迎え!
「カムイルミナ」スタート地点にある看板。この先には、阿寒湖の森からアイヌの神(カムイ)の国を目指すという、壮大なストーリーが待っています。
日没30分後から始まるナイトウォークは、阿寒観光汽船「マリモの里桟橋」を出発して約1時間、阿寒摩周国立公園の真っ暗な遊歩道を散策するというものです。
旅のガイドは、アイヌの杖をモチーフに作られた「リズムスティック」。ひとり1本ずつ手渡されるこの杖が、音楽を奏でたり、光ったりしながら、森の中を案内してくれます。
真っ暗な森に次々と現れる動物たち。リアルな映像と音の世界は衝撃的!
「カムイルミナ」スタート時の動画です。夜の森に突然浮かび上がる映像は、ものすごく幻想的!
村の守り神フクロウからのメッセージをカムイに届けるために可愛いカケスと一緒に旅立つという物語のなか、自分も登場人物のひとりなんだという設定がとても新鮮で面白く、期待が高まります!
ライトアップされた森の中、私たちにしゃべりかけるフクロウ。表情が動いて、なんだかリアル。
その様子の動画です。
木々のあいだを縫って、光を振りまきながら飛び回るカケスが、なんとも愛らしい!
すばしこく、自然な動きに驚きます!
印象的だったのは、阿寒の森に棲む鹿の大群が、神の怒りを察知して逃げまどう風景。思わず、鹿と目があったような感覚に襲われ、大地の地響きすら感じます。
神の怒りで氾濫した大河を、上から覗き込んでみたり・・・。
ダイナミックで猛々しい風景が、次々と姿を変えて目の前に広がります。
自然の脅威を見せつける荒れ狂う川は、すごい迫力!
その様子をちょっとだけ動画でどうぞ。
自然との共生の大切さを伝える物語とアイヌの精神に感動!ぜひ体験を!
やがて神様に祈りが通じ、だんだんと森が静寂と豊かさを取り戻します。このラストシーン、神秘的で素晴らしい映像です!
その動画がコチラ。素敵でしょう?!
でも残念ながら、空間の奥行やスケール感がまったく違うので、この動画では、感動の1割も伝わらない気がしています。
美しい映像やリアルなサウンドのなか、夜の森の空気や香りを感じ、小枝を踏みつけながら細い道を1時間も歩いてくると、このラストシーンには、いろんな思いが湧きあがってきます。
ぜひ、この世界観に浸ってもらいたいなあ。自然との共生の大切さを伝えるアイヌの物語をとおして、森羅万象に神が宿っていると考え感謝を捧げるアイヌの精神を、実際に体験して、肌身で感じ取ってもらいたい!!
夜の森は冷えますので、夏でも寒さ対策は怠りなく。この日は7月でも寒い日だったので、私はライトダウンとウインドブレーカーを持参。両方着込んで、ちょうどいいくらいでした。
カムイルミナのあとはもちろん、名湯・阿寒湖温泉を楽しんでくださいね(^^)
集合場所/阿寒観光汽船「マリモの里桟橋」ルミナチケットブース前
所要時間/約60分(阿寒湖温泉 ボッケ遊歩道コース内)
入場料/大人3000円、小学生1500円、未就学児は無料
専用WEBサイトで購入(前売割引あり、障がい者優待あり)
http://www.kamuylumina.jp/