■目次
美唄市(びばいし)はこんなところ
炭鉱で栄えた美唄市は、米や麦などの穀物を中心とした農業が盛んなまち。世界的な彫刻家・安田侃氏の美術館「アルテピアッツァ美唄」や、ラムサール条約登録湿地の宮島沼があり、北海道らしい景観を楽しめます。モツと玉ねぎを串にした美唄焼き鳥も有名です。
すべて自社工場で解体加工。「ストレイシープ」に注目!
創業50余年を数え、羊肉専門の解体加工を行う「昭和畜産」。2020年、地元である美唄市から、ふるさと納税返礼品への参加・協力を打診されたことが発端となり、その事業を担うために「株式会社ストレイシープ」が設立されました。
オーストラリアやニュージーランドから輸入した骨付きのラムを年間2000トン以上を解体加工。以前はすべて企業向けの事業でしたが、「美唄市で多くの羊肉を生産していることを、全国の方々に知ってほしい」との思いで、家庭でも食べやすいさまざまなラム肉商品の製造をスタートしました。美味しさの秘密は、長年培ってきた加工技術や徹底した品質管理によるもの。
丸いラムロール肉のスライスやしゃぶしゃぶ、バーベキューで定番の味付けジンギスカンは、故郷の味が恋しくなった北海道出身者や、全国のラム肉ファンから支持を集める人気商品となっています。
代表取締役専務の今村さんに聞きました!
『「ストレイシープ」は、聖書にある「迷える羊」を意味する言葉です。日本では比較的歴史の浅い羊ですが、世界ではキリストの言葉に残るほど古くから親しまれていた動物なんです。新たな分野の取り組みをスタートするにあたり、専門に取り扱う羊(シープ)を社名に採用することにしました』
羊毛生産のため、北海道で羊の飼育が開始されたのは昭和初期のこと。中央が盛り上がったジンギスカン専用鍋やたれの普及によって、昭和20年代後半から30年代にかけて、北海道の郷土料理として定着したそう。ちなみに、ジンギスカンの名前の由来は、モンゴルの英雄「チンギス・ハン」という説が有力視されています。
『北海道を代表する味覚となったジンギスカンも、今では羊肉の解体加工工場は減っています。長く愛されてきた食文化を担っていくことが、この仕事のやりがいです。
また、以前は食品会社から注文を受けてジンギスカンの原料を作る業務がメインでしたが、返礼品事業を通して、消費者の方の声が直接届くようになったのもうれしいですね』
北海道民にとってジンギスカンは、いまやソウルフードと呼ぶにふさわしいメニュー。バーベキューやイベントにも欠かせません。食文化を支えてくれる企業があるからこそ、私たちがいつでも美味しいラム肉を味わえるのですね。
道産子の伝統食材「ラムロール肉スライス」に注目!
『オーストラリアやニュージーランドから届く骨付き肉は、ラムショルダーが中心。柔らかくジューシーな部位と、繊維が細かく適度な脂がのった肩ロースを合わせて筒状にしたものがラムロールです。部位によって異なる食感や味わいを、均等に楽しめるのもラムロールならでは。ジンギスカンにぴったりなスライスは3mm厚、しゃぶしゃぶは1.2mmの薄切りにしています』
クセが少なく、食べやすいラム肉を筒状にすることで、均等なやわらかさや美味しさを味わえるんですね。改めてラムロールの魅力を知り、無性に食べたくなってきます。
『ふるさと納税返礼品の業務は、11月~12月に集中しますが、鮮度の良さも美味しさの秘訣なので、作り置きはできません。他の業務も忙しい12月は、どうしてもハードワークになりますが、スタッフ一同がんばっています!』
現在、ラム肉の解体加工を担当するスタッフは総勢25名。「大変な時期はありますが、それも多くの方が申し込んでくれているからこそ」とおっしゃる今村さん。
年末年始に美味しいラム肉をいただくためにも、私も余裕をもって申し込むようにします!(笑)
おすすめ返礼品
ラムロール肉スライス1.6kg (400g×4パック・2か月に1回発送)
北海道民が長く食してきた伝統的な「丸いラム」。北海道を離れ、食べる機会が減ったという方、北海道のラム肉を試してみたい方、久しぶりに懐かしいラム肉を食べたい方。そうした方々がいつ食べても「やっぱり美味しい!」と思える、スタンダードの品質を保ち続けたいと思います。ぜひご賞味ください。
今村さんイチオシの食べ方は?
『ラム肉は野菜との相性が抜群なので、玉ねぎやもやし、キャベツ等と一緒に炒めて食べていただくのがおすすめ。ジンギスカンのタレが手に入らない時は、市販の焼肉のタレと絡めたり、塩コショウでも美味しく召し上がっていただけます』
美唄市のここが好き!
『生まれ育った街なので、愛着は深いですね。どこか懐かしくてあたらしい、そんな街の雰囲気が好きです。慣れ親しんだ景色を見ながら働き、少しずつの変化を感じながら過ごせることは、なかなかいいものだと思っています』