【札幌ラーメン最新事情2016⑤】最終回は、札幌ラーメンルネッサンス!!

直伝屋

みなさんこんにちは。
5週に渡ってお伝えしてきました「札幌ラーメン最新事情2016」ですが、いよいよ今回が最終回!

ふー ( ̄Д)=3
長かった(^^;

最終回の今回は「札幌ラーメンルネッサンス」というキーワードでお伝えしたいと思います。

札幌のラーメンシーンがバラエティ豊かなのはご存知の通り。
あくまで勝手な分類ですが・・・大きく分けるとご当地ラーメンである「札幌ラーメン」と、そのスタイルにこだわらない「トレンド系ラーメン」という2つに分類できるんじゃないかなと思っています。

ご当地ラーメンがあり、それがきちんと認められながら新しいラーメンも受け入れられている・・・。
札幌っていいですね(^^)

さて・・・とは言いながらも、色々な新しいラーメンが登場する一方でひっそりと札幌ラーメンの老舗店が少しずつ減っていることを危惧してしまう今日この頃。

過去のこの記事でも書いた「ふくべ」の閉店や、同じ記事で紹介した「とらや」も昨年末に惜しまれながら閉店してしまうなど、昔ながらの札幌ラーメンのお店が少しずつ減っていることが、なんだか寂しいやら不安になるやら・・・。

言わば「バランスが崩れかかっているのでは?」とここ数年感じていた次第。

そんな中昨年は「札幌ラーメン」というキーワードで新店や移転オープンが目だったのは嬉しい限り!
今回はそんなお店を集めてみました!

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らーめん札幌直伝屋

ということで、一軒目にご紹介するのは「らーめん 札幌直伝屋」です。

こちらのお店、実はワタクシプロデュースのお店(^^;
なので、多少評価にバイアスがかかってしまうかも知れませんが・・・その辺は広い心でお許しください(^^;;

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オープンは2015年4月ですが、オープン当初は「麺処しずる」さんとの二毛作営業でした。

昼だけお借りして営業を行なっておりましたが、8月以降は札幌直伝屋のみの単独営業となっております。

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札幌直伝屋のラーメンは札幌ラーメンに慣れ親しんだ方には
「懐かしいけどどこか新しい」
と思っていただけたら嬉しく思います。

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懐かしさ・・・いわゆる「札幌ラーメンらしさ」は北京鍋(片手の中華鍋)で熱したラードと共ににんにくやひき肉、野菜などをあおり、香ばしさを引き出したものと捉え、豪快な炎と共に香りを引き出しています。

札幌ラーメンは香りが命!と書くと大げさかも知れませんが、重要な要素だと思っています(^ー^)b

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このスープに浮かぶ黒い粒々が「香りの素」というか。。。
香ばしさの素になっています。

あえて悪く書くと「焦げ臭い」とも感じる人もいるでしょうし、苦手な人もいると思います。
それでもこの香りは好きな人にはたまらない香りなんじゃないかな?(^^;

で、そのスープ・・・・。
元々「札幌ラーメン=清湯(ちんたん)」というお店が多かった。

豚の骨や鶏がらなどを弱火でコトコトとじっくり炊くことであまり濁らせず、どちらかといえばすっきりしたスープをベースにする。
そして、ラードやニンニク、味噌ダレ(あるいは醤油ダレや塩ダレ)などの強い風味を重ねることでコクを乗せていくという考え方。

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でも、札幌直伝屋ではあえて一度グツグツと強火で炊き、旨みを抽出した「白湯(パイタン)スープ」にしちゃいます。

だたし!!
このままだと、味噌ダレなどとあわせると濃すぎて「クドい」と感じる人もいるかもしれないので・・・・

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コンソメスープ等と同じ技法で一度濁りを取り除いてしまいます。

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こうして、一度スープを白湯に炊き、それをあえて清湯に戻す技法で
「旨味が乗っているけど雑味の少ないすっきりスープ」
にしています(^^)

そのベースのスープを豪快に北京鍋で火当てすることで再びスープは乳化し、コクはあるのにすっきりしたスープになります!

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味噌ダレにもちょっとした工夫があり・・・・。

実は味噌ダレの中には倶知安産のジャガイモを隠し味として加えているんです。

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豚汁や石狩鍋・・・そしてカレーでもそうですが、ジャガイモって具としてももちろん美味しいけれど、実はそれがスープに与える影響って大きいんですよね(^^)

特に味噌との相性は抜群で、ジャガイモの入った豚汁・・・美味しいですよね(^o^)

これにより、自然な甘さとコクがプラスされます。

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麺は二種類常備しており、お好きなタイプを選べるようになっています。

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一つは留萌産ルルロッソというパスタ用に開発された小麦を使った麺、もう一つは昔ながらの黄色い縮れ麺。

小麦の美味しさを味わうには前者、昔ながらの札幌ラーメンらしさを感じるには後者の麺がオススメ。
どちらがいいかは、好みの問題かな。

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スープや麺のこだわりを色々と書いたけど・・・。

結局は「それを食べて美味しく感じるか」どうかですよね(^^;
理屈っぽく書きましたが、判断は皆様にゆだねたいと思います。

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皆様にゆだねたいと思います・・・・とシメた後にしつこく書くこのいやらしさ(笑)

ご飯は蘭越産の「苫米地(とまべち)さん」が丹精こめて育てた「ななつぼし」を使用しています!
ご飯単品でももちろん美味しいですが・・・。

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ここは是非名物の「山わさびチャーシュー丼」を食べて欲しいところ!

肉と山わさびの刺激的な辛さの相性の良さったら・・・抜群です(笑)

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(↑辛いラーメン(醤油):現在は定番メニュー化)

直伝屋の目指すラーメンは、基本的なメニューは「札幌らしいラーメン」です。
味噌塩醤油に関しては”目をつぶって食べても”「あ、札幌のラーメンだよね」と思っていただける範囲内で美味しさを目指したいと思っています!

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(↑トムヤムクンラーメン:2015年7月提供)

でも、限定メニューでは新しい味の商品をどんどん提供していきたいと思っています(^^)

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(↑ソルティーキンキ:2016年1月提供)

札幌スタイルの札幌ラーメンはもちろん大事にしたいし、極めていきたい!

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(↑香味中華そば:2016年1月提供)

でも札幌のラーメンシーンの特徴=バラエティ豊かさなのも一つの事実。

それを楽しめるお客さんが沢山いる以上・・・。

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(↑魚白湯潮つけ麺:2015年8月提供)

そういう人たちが色んな味を楽しめるようにチャレンジもしていきたい。

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あくまで札幌らしい定番メニューがしっかりしているというのが大前提だけど・・・。
それがあることで、限定メニューなんかも楽しんでもらえたらと思っています。

ちょっと欲張りな話だけどね(^ー^)

【らーめん 札幌直伝屋】
札幌市中央区南4条西5丁目6-3 第2秀高ビル 1F
営業時間:10:00~16:00、18:00~翌3:00(※日曜日は0:00閉店)
(L.O 各閉店15分前)
定休日:月曜
TEL:011-211-1792

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らーめん来斗

 

続いてご紹介するのはこちら。

昨年5月にオープンしたらーめん来斗です。

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実はこちらの店主さん、以前は東区伏古で別なお店を営んでいた。
味の評判はよく、人気も出てきてまさにこれから!という所で体調を崩してしまい治療に専念するために休業せざるを得なかったそうな・・・。

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2年強の沈黙を破り、西区八軒で復活を遂げられた。

ラーメンのタイプはラーメン好きなら誰でも知っている有名店「純蓮」や「すみれ」と同じ系統・・・所謂「純すみ系(村中系)」と呼ばれるタイプ。

純すみ系のラーメンはやや濃い目の味わいに、ニンニクの香ばしさ、独特なスパイシーな香り・・・そしてラードで蓋がされ最後まで熱々のスープが特徴ですね。

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言ってしまえば「札幌ラーメン」というキーワードで真っ先に味のイメージが浮かぶのはこの系統という方も少なくないんじゃないかな。

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本家の純蓮・すみれに比較すると少しマイルドでラードの量もやや少なめかな。。。。

とはいえ、一般のラーメンに比較すると、しっかり「正しくこってり」しているのである。

「くどい」とか「しつこい」というのとは違う。
まさにこの「正しくこってり」は重要なポイントだと思う。

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さて・・・。

味噌ラーメンの美味しさはテッパンなのだが、ここはひとつ「醤油らーめん」も食べて欲しいね。

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この真っ黒いスープ・・・・。

ニンニクの香ばしさ。。。。醤油の香ばしさ。。。。

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そして醤油色に染まり黄色というより茶色に染まったプリプリの縮れ麺。。。。

それぞれが個性的に主張しているが、その個性が人の心をグッと鷲掴みにする!

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あー・・・・夜中にブブログなんて書くもんじゃないね。
自分で書いていてタマリマセン・・・(-_-)

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ちなみにコチラのお店の一つの特徴はこのシャッキシャキのモヤシ!

ラードでコーティングされたこのモヤシは香りも歯ごたえも抜群!

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ちなみにこちらのお店、チャーハンも大人気。

ふとカウンターを見ると「本日半チャーハンやってます」の文字。

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こうやってメニューと目があっちゃったら、そりゃ頼むでしょう(^^;

半チャーハンと言っても結構なボリューム。

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一粒一粒にしっかり味の染みたお米と抜群の香り!
ラーメンのお供には最強(^o^)

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ちなみにコチラの店主さん。
この系統のラーメンが大好きで、純蓮他いくつかのお店の門を叩いたそうだが・・・・。
年齢的なものもあったのか、それらのお店での修行はかなわなかったそうな。

お店での正式な修行経験は無いとの事だが、間違いなくクオリティの高い「純すみ系」と言える味わいだと思う。

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半チャーハンと一緒にペロリ・・・
店名は「来斗(ライト)」だけど【light】どころか【heavy】(ヘヴィー)な食事になってしまったのはお店の責任ではない(-_-)

【らーめん来斗】
札幌市西区八軒7条東4-4-22
営業時間:[月~水・金] 11:00~16:00 17:00~20:00
[土・日・祝] 11:00~20:00
定休日:木曜日
TEL:011-737-1210

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八乃木

 

続いてのお店は今月2月2日にオープンしたばかりのほやほや新店「八乃木」です。

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真っ白な暖簾の左下には・・・・。

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「すみれより」の文字。

そう!コチラのお店は名店「すみれ」が独立を認めた公認店!

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すみれ出身者のラーメン店は数多くあれど、正式にすみれ公認のお店は全国で3店だけ。

誰もが知る超人気店「彩未」、東京の「大島」・・・そしてここ「八乃木」。

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もうそれだけで期待は高まるし、裏を返せばハードルもあがるってもの!

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結論を言うと・・・・。

期待以上の美味しさ(*o*)

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お店は湯気が立つほどできたてほやほやでもスープからは湯気は立ちません。
熱々のスープは厚みのあるしっかりしたコク、味噌のしっかりした旨味、スパイシーな独特の風味。。。

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まさに北国の気候風土から生まれた、”熱く”て”濃く”て身体が芯から温まるスープ。

あー・・・札幌ラーメンLOVE!(*´∇`*)・・・・

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すみれで修行した、とある方は「修行はまずメンマを裂くところからやらされた!」と言っていたぐらい、すみれ=細めのメンマというイメージが強いが、ここ八乃木では太目のメンマを使用。

メンマだけじゃなく、全体としてはすみれの風味を正しく受け継ぎながら、油の量や麺の印象、スパイスの風味など、オリジナリティもしっかり感じるのがいいですね!

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こちらは塩ラーメン。

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透明なスープには旨味がたっぷり。

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力強いスープながら、複雑で繊細な味わい。
The札幌塩ラーメン!と言っても過言ではないと思う。

たまらない美味しさ。

まだ醤油ラーメンの提供は始まっていないが、これは醤油ラーメンも大いに期待しちゃうね!

醤油ラーメン好きとしては待ち遠しい!!(^o^)

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正しいDNAを受け継いだ名店がまたひとつオープン。

まだそれほど認知されていないようなので、逆に今が狙い目かも。
これはそう遠くないうちに人気店になる予感。。。

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そうそう。
味噌ラーメンだとスープがちょっと残っていても気がつかないが・・・・。

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実はスープを飲み干すと、丼の底から「感謝」の文字。

いやいや「感謝」はこっちのセリフですって(^^;
オープンしてくれてありがとうございます!!

【八乃木】
札幌市西区発寒7条14丁目1-33
営業時間:11:00~15:00 17:00~19:30
[水]11:00~15:00
定休日:木曜日
TEL:011-590-1992

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らーめん紫雲亭

続いてご紹介するのは2015年5月に移転をした「らーめん紫雲亭」。

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西区西野から以前にラーメン千太のあった中央バス札幌ターミナルの地下へと移転してきました!

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まずお店に入って目を引くのは「富公」の暖簾。

富公と言えば札幌ラーメンの老舗の代表格のひとつ。
残念ながら店主さんがご病気により惜しまれつつ閉店されたのだが、それから既に20年以上の歳月が流れているにも関わらず、未だにその名前が度々登場する名店。

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実は富公にはそれほど頻繁には通うことはできなかったが、それでも思い出をちょっと書いておこうかな。

とにかく怖くて豪快な親父さんがいたこと・・・。
食べ終えてお店を出るときに「ありがとうございます」の代わりに「おう!」という挨拶をすること・・・。

ちょっと怖い印象だったなぁ。

そうそう!一緒に行った友人が
「醤油ラーメンに酢を入れるとめちゃめちゃウメェよ!」
と言いながら酢を投入したラーメンを食べていたのだが、強面の店主さんに怒られやしないかハラハラした・・・なんてこともあったなぁ。

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もはや細部は思い出せないが、香ばしい香りとコクのあるスープ、麺が独特の食感だったことをぼんやりと覚えている。

独特の味わいのラーメンに個性的な店主さん・・・。
とても印象に残るお店だったなぁ。

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おっと!閑話休題!

本編は富公ではなく、あくまで紫雲亭のご紹介でしたね。

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コクのあるスープ・・・。

香ばしさこそ無いが、しっかりと濃度がありながら驚くほどあっさり食べられるスープ。
見た目以上に上品な味わいだ!

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途中で卓上の揚げニンニクを入れると香ばしさがアップし、さらに好みの味になった!

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富公のそれとは味わいは違うし、接客もものすごく丁寧。
それでも、なんというか・・・奥底にある「ラーメン愛」のようなものは通じるものがあるように思う。

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味ではなく志を受け継いだってところかな。

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ちなみに、醤油も味噌も秀逸だけど、メニュー筆頭の塩ラーメン。

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これはスープの美味しさがとてもよく伝わってくる一杯。

個人的には、是非一度「塩」を食べて欲しいところ。

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もう一つオススメを・・・。

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なんと「キーマカレー」なるものがメニューにあるんですね!

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スパイス感は十分あるのに辛すぎないカレー。

エスニックな風味なのにどこか懐かしさも感じるホッとする味わい。

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ハーフカレーもあるのでカレー好きな方は一度食べて欲しいですね。

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そしてこのスパイス感とラーメンの相性が思いのほか抜群にイイ!

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どこか懐かしさと新しさ・・・その両方を感じてしまう紫雲亭。

一度は足を運ぶ価値ありだと思いますよ(^^)

【らーめん紫雲亭】
札幌市中央区大通東1-3 中央バス札幌ターミナル B1F
営業時間:11:00~20:00
定休日:日曜日・第1月曜日
TEL:011-271-4010

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さっぽろラーメンの熊さん

 

さぁ!最後にご紹介するのは2016年2月1日にオープンしたての「さっぽろラーメンの熊さん」です。

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実は昨年末に、なんの事前情報もなくこちらの店主さんとお会いする機会があった。

「来年2月にお店をオープンするのです」
そう言いながら渡された名刺には「熊さん」の店名が書かれていた。

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「いやいや・・・その名前を使っちゃまずいでしょう・・・。」

正直私はそう思ったね。

だって、「さっぽろラーメンの熊さん」と言えば、「味の三平」と並んで札幌ラーメンの名前を全国区にしてくれた、札幌ラーメン史におけるとても重要な名前。

既に閉店したとは言え・・・「赤の他人」が勝手に使って良い名前じゃないだろう!!

と・こ・ろ・が!!!

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なんと店主さんと話をしてみると、「熊さん」の創業者である大熊勝信氏は実のお父さんで、ご本人も支店であるそごう店(当時)の店長をされていたとのこと(*o*)

え?ということは、正しくDNAを受け継ぐ全うな継承者ということ?!

これは驚いたね!
そして喜んだね!!

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ここで今一度札幌ラーメンの歴史を整理したいと思う。

それまで醤油味が主流だった札幌ラーメンに、初めて味噌ラーメンを開発しメニュー化したのがご存知「味の三平」
店主は大宮守人氏で昭和30年ごろの話である。

札幌ラーメンの名前が全国的に普及したのは、その味噌ラーメンの登場が大きいのはもちろんだが、もう一人欠かせない登場人物がいる。

それが「ラーメンの熊さん」の大熊勝信氏である。

大熊氏は味の三平の大宮守人氏の中学の先輩にあたるらしく彼の指導の下で「熊さん」のラーメンは完成したと聞く。

そして、大熊氏の最大の功績が高島屋が東京と大阪で開催した「北海道物産展」への出展だ。
氏はデパートの催事の混雑を予想して「味噌ラーメン」1本に絞って実演販売を行なった。

昭和40年秋のことである。

それまであっさりした中華そばしか知らなかった東京のお客さんにしてみれば、濃厚な味噌と油の多いラーメンにかなりの衝撃を受けたことと思う。

「札幌ラーメンは味噌ラーメンの文化」と思わせるには十分なインパクトがあったんじゃないかと思う。

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実際その衝撃を受けて、東京各所に「札幌ラーメン」や「味噌ラーメン」をウリにするお店が多数出来たと聞く。

物産展で熊さんは西山製麺製の麺を空輸して使用していたらしく、それを受け、「札幌ラーメン」を謳う免罪符としても「西山製麺の麺を使うことが不可欠」だったとも言われており、昭和40年代には毎日10万食以上の麺が出荷されていたとの話も耳にした。

すごいですね!

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さて・・・そんな背景を踏まえて、話は個人的なことにぶっ飛ぶのだが・・・。

私が初めて「味噌ラーメン」なるものを食べたのは小学校1年生の時。
昭和43年の春だったと思う。
今思えばそのときから既にラーメンは好きだった。

当時既に味噌ラーメンも札幌市内で登場はしていたが、個人的には当たり前のように醤油ラーメンを食べていた。
デパートの大食堂でも食べるものは決まって醤油ラーメンだった。

で、ある時祖父母とともに東京に旅行に行くことになり、羽田空港だったか、その近隣だったかの食堂に入ったときのこと。
メニューにはカレーやハンバーグなど子供の喜びそうなメニューもあったのだが、ラーメンは「味噌ラーメン」一種類があるだけだった。

醤油ラーメンが無いことにちょっとがっかりしつつも、仕方なく注文した味噌ラーメン。

生まれて初めて食べたその味噌ラーメンの味たるや・・・・(>_<)
まぁ、正直ひどいものだったね。

それ以来トラウマのようになってしまい、実はそれから中学生になるまでの6~7年間は一度も味噌ラーメンを食べることが無かった。

つまり「生まれて初めての味噌ラーメンは東京で食べ苦手な食べ物になった」という、なんのこっちゃの経験を持っているのです(笑)

まぁ、クオリティの決して高くない「札幌味噌ラーメン」が出回っていたということは、裏を返すとそれだけ強い衝撃を与えていたってことでもあるんでしょうね・・・。
多くの人が「ビジネスチャンス」と捉えるぐらい衝撃的な食べ物だったってことかな。

それにしても、味噌ラーメンを食べられなかったオレの小学生時代を返して欲しいよ。。。まったく(-_-)

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閑話休題・・・。

いつまでたっても肝心の復活した「熊さん」のラーメンの味について書けないね(^^;

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さて、その熊さんのラーメン。

確かにここ10年ほどの札幌ラーメンに比較すると「あっさり」している。
だが、あらためてスープを味わった印象は
『味噌って本当に美味しい調味料』
ってこと。

そして
『味噌ラーメンってやっぱり美味しい』
ってこと!

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脂や複雑な味わいの味噌ラーメンももちろんいいけれど・・・。

シンプルで飽きの来ない味噌ラーメン・・・今の時代に逆に求められている気がする。

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満腹でもスープを飲み干したくなる中毒性。

こってりした味噌ラーメンはそれはそれで素敵だと思う。
でも、あえて言うなら「すっぴん美人」とでも言うのか・・・飾らないこの味わい。
逆にハマる人が多いと思う。

これこそ札幌ラーメンの原点なのかも!

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その昔、物産展で東京や大阪の人々に衝撃を与えたラーメンの熊さん。

『札幌味噌ラーメンってすげえぞ!』
そんな風に思った人も沢山いたんでしょうね。

少なくとも久しぶりに食べたこの味わい・・・・私には
『やっぱり札幌味噌ラーメンってすげぇよな!』
なんてことを十分に感じさせてくれたのでした。

【ラーメンの熊さん】
札幌市西区山の手1条6-2-15 セピア山の手 1F
営業時間:11:00~21:00
定休日:月曜日
TEL:011-215-7723

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さて・・・。
今年も5回に渡りお送りした「札幌ラーメン最新事情2016」いかがでしたでしょうか?

毎年毎年キーワードや切り口を見い出すのも大変ですが、それでもこうやって続けてこれるのはやっぱり「毎年毎年新しい変化があるから」だと思います。

ただ「新しく変わる」だけじゃなく「変わらずにいてくれるお店」があることも忘れちゃいけませんね。

前年~直近までの「新店&移転」などを中心に切り口を探っていますが、逆に10年・20年と歴史を重ねているお店だけの特集も今後はもっと増やしていきたいかな・・・。

今年も独断と偏見で色々なお店のラーメンをご紹介しましたが・・・皆さんの食べ歩きの参考になれば幸いです。

また来年(あるのか??)お会いできたらと思います(^^)/~

【札幌ラーメン最新事情2016】
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WRITER/大石 敬(札幌ラーメンコンシェルジュ)

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