伝統的な温泉文化「湯治」を現代風に！
道北の豊富温泉で“ミライノトウジ”体験

温泉には精神的なリラックス効果、温熱作用による筋肉の緊張緩和、疲労回復、免疫力の向上などさまざまな効能があるといわれています。また肌の保温・保湿効果、さまざまな健康の保持・回復などの効能があるとも。そんな効果を期待して、温泉地に長期間滞在するのが、日本の伝統的文化「湯治」です。他の温泉地にはない温泉が噴出する豊富温泉は、古くから湯治場として知られていますが、湯治をもっと多くの方がより身近に体験できるように、「コンシェルジュ・デスク」を開設して豊富温泉の情報を発信し、現代風の“ミライノトウジ”を推奨しています。そんな豊富温泉を紹介します。

豊富温泉とはどんなところ？

稚内市より南方約40kmに位置し、「日本最北の温泉郷」といわれている豊富温泉。その歴史は古く、1925（大正14）年に始まった石油の試掘により高圧の天然ガスとともに温泉が湧き出たことから始まりました。1927（昭和2）年頃には、草葺小屋を建てて地元の人々が温泉として利用するようになり、まもなく8つの旅館が開業。温泉街が誕生しました。

豊富温泉の湯は石油や天然ガスとともに湧き出るため、黄濁し僅かに油分を含んでいます。これは世界に2カ所、日本では豊富温泉が唯一の非常に珍しい泉質です。

その高い効能はアトピーなどの皮膚疾患に悩む方々から「奇跡の湯」とも呼ばれており、1992年には国民温泉保養地に指定されました。また、「油分を含む温泉で、肌がしっとりする」や「天然オイルバスで美肌の湯」など美容目的の方からも反響がある温泉です。温泉療養医推薦の地でもある豊富温泉は、「日本の名湯百選」に選ばれ、「湯治」に利用する方が年々増加してます。

豊富温泉コンシェルジュ・デスクにうかがった“ミライノトウジ”

「『湯治』にいらした方から、『なるべく短期間で湯治の効果を得るにはどうしたらいいでしょうか？』とか、『帰ってからも良い状態を維持するにはどうしたらいいでしょうか？」というご質問をよく受けます。これは、アトピーや乾せんなどで湯治される方々にとっては大きな課題です。

そこで豊富温泉では、以下のポイントを意識して湯治療養することが、症状改善の近道になると推奨しています」。

＜より効果的な湯治にするために心がけたい4つのポイント＞

（1）食事
湯治では1日数回入浴するため、想像以上に体力を使います。そのため、1日3食、栄養バランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。自炊の宿に宿泊されている方の中には食事を抜いたり、インスタント食品で済ませて食生活が乱れてしまっている方もいるようです。しかし、自炊の施設だからこそ、簡単でもバランスのいい食事は作れます。ぜひ心がけてください。

（2）運動
新陳代謝を高め、血流改善に効果のある運動はとても大切なポイントです。無理をせず、最初は温泉の周辺を散歩する程度で構いません。皮膚の状態が落ち着いて、身体が楽になってきたら、冬期間なら「町営温泉入浴施設 ふれあいセンター」の運動スペースを利用（無料）するのもいいと思います。

（3）睡眠
睡眠は皮膚の回復力を高めるためにとても重要なポイントです。一般的にお肌のゴールデンタイムは22時〜深夜2時の間と言われています。丈夫で健康的な皮膚を作るには”質の良い睡眠”を取ることがとても大切。普段から夜ふかしが習慣になっている方も、なるべく早く就寝することを心がけましょう。

（4）こころの栄養
豊富温泉は、多くのよき理解者・仲間を得ることができるということも大きな利点です。豊富温泉には、全国各地から同じ悩みを抱えた方が救いを求めて集まってきます。人それぞれの悩みを打ち明けられる環境がここにはあります。湯治は、楽しむことも大切です。できれば誰かと共に楽しく過ごせる時聞を作ることによって、充実した気持ちになり、緊張が緩和し、更に症状が和らいでいきます。身体にだけでなくこころにも栄養を与えられるよう、ここでの出会いの機会を十分に活用しましょう。

「ミライノトウジ」HP
https://toyotomi-onsen.com/

ふれあいセンターを身近な湯治施設として活用

ここは豊富町が運営する源泉掛け流しの温泉入浴施設です。一般客用の浴場のほか、湯治療養するために長く入浴できるよう温度を低く設定した湯治客用の浴場が設置されています。

また、2階コンシェルジュ・デスクが、温泉に関する問い合わせや相談にのってくれます。
レストランでは鹿肉のジンギスカンなど、地元の特産品を提供。運動スペースや休憩スペースも備えるなど、「湯治」の拠点として大いに活用できる施設です。

豊富温泉のホテル・旅館、シェアハウスのガイド

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