皆さんこんにちは。
札幌ラーメンコンシェルジュの大石です。
昨年「優月」が移転オープンしたこと、来月2月に「長崎屋」が移転を予定していることなどもあり、女性店主の話題や活躍が目立つ昨今の札幌。
ということで、シリーズ「札幌ラーメン最新事情2016」の2回目は女性店主をキーワードにお店にスポットをあててみたいと思います。
らーめん北山龍
札幌で「女性店主」というキーワードでまずは真っ先に思い浮かぶのがこちらのお店。
オープンしたのは1999年と今から17年も前のこと。
オープン直後は今のようにインターネットも普及していなかったし、私も拠点は東京だったころ・・・。
それでも、こちらのお店の情報は割りと耳にしていた。
今でこそこちらのお店の評価は「クオリティの高さ」「旭川ラーメンをベースとした独自メニュー」などなど、その美味しさにきちんとスポットが当たっているのはご存知の通り。
未訪問の方の中には、味の評判は知っていても女性が店主さんのお店ということを知らない人だって多いんじゃないかな。
でも、当時の雑誌やラーメン本などではどちらかと言えば「女性店主のもの珍しさ」や「女性のコックコート姿」の方が「主」で味に関しては「従」ということも少なくなかったような記憶があります。
(※あくまで東京在住・札幌は月イチ程度の訪問だった私の当時の印象なので、正確な情報じゃないかも知れませんが・・・・。)
旨味のぎゅっと詰まった上質のスープに5種類の塩を使いわけ、どれもコレも魅力的なラーメンなのですが・・・。
個人的イチオシはブラックソルトラーメン!
見た目は「醤油?」と思うかも知れませんが、れっきとした塩ラーメンなんです(^^)b
酵母を焙煎してこの色になっているそうな・・・。
ほのかな香ばしい香りがたまらない!
チベット海底岩塩を使用し、丸みのあるほのかな甘みのある塩味はため息の出るオンリーワンな美味しさです(^^)
旭川の老舗製麺所加藤ラーメンの麺。
細い麺と麺の間に吸い付いたスープが完璧な一体感を生んでますね!
ちなみに、個人的にはこのスープにはコショーが良く合うと思っている。
中でも、粒のMIXペッパーをガリガリと振りかけると。。。。
スープの奥行きがさらに感じられるようになります。
懐の大きいスープというか、スパイスもしっかり受け止めるだけのボディのおかげなんでしょうね!
今更このお店の美味しさを語るまでもないんだけど・・・。
今、札幌で女性店主の実力店・人気店が「正しく味で評価されている」のはもしかしたら、このお店がきちんと味で勝負をしてくれたからかも知れませんね。
【らーめん北山龍】
住所:北海道札幌市北区麻生町2-4-8
営業時間:11:30~15:00 18:00~22:00
定休日:火曜・水曜
TEL:011-737-3323
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煮干らぁめん なかじま
さて、札幌で「女性店主」を語る上でもう一店絶対に欠かせないのがコチラのお店。
「煮干らぁめん なかじま」ですね。
店名の通り、煮干を使ったラーメンを提供しているお店。
このお店は「女性店主」という意味でも「煮干ラーメン」という意味でも札幌ラーメンの近代史(?)を語る上で、はずすことのできないお店。
今では信じられないことかも知れませんが、今からほんの10年ほど前までは
「札幌では魚介系ラーメンは流行らない」
とまで言われていた時代もあったんですよ。
首都圏のほのかに煮干の効いた中華そば・・・そして青森をはじめとする煮干系ラーメン。
そしてもちろん道内でも旭川ラーメンや釧路ラーメンetc.
ラーメンの素材に煮干(や鯵やサバ・カツオなど魚介全般)の風味は地域によっては欠かせないものでしたが、札幌スタイルの豚骨+にんにく+生姜などの風味の正統派札幌ラーメンに慣れ親しんだ札幌っ子には違和感があったのもわからなくも無いところ(^^;
青森他東北のラーメンを食べ歩いた店主さんが、その煮干の美味しさを活かし、なおかつ「エグミ」を極力抑えて旨味だけを抽出した、まさに札幌っ子の舌にもなじむラーメンの提供を開始したのが今から6年ほど前の2010年7月。
この少し前の2007年~2008年頃から徐々に魚介系の香る中華そばやつけ麺も登場していたが、煮干100%のスープのこのお店の登場が一つのターニングポイントになったのは間違いないと思う。
食べ手はもちろん多くの店主さん達も足を運び、煮干の可能性を感じたのは間違いないでしょうからね。
今の札幌ラーメンがバラエティ豊かになった、きっかけの一つかも知れないし、このお店が登場しなければ札幌ラーメンの進化は数年は確実に遅れていたかも知れない。
オープンしてから6年。
今では煮干を使ったラーメンも様々なお店で色々食べられるけど・・・。
やっぱり今食べても「感動的な煮干スープ」というが正直な感想。
そして手もみ縮れ麺は最高の相性だと思う。
ちなみに上の写真の「お麩」
冒頭の写真と見比べていただければおわかりかと思いますが、最初は小さく圧縮されているのですが・・・。
スープを含んでこんなに大きくなります!
札幌ではこのお店だけらしい、お麩メーカー「松尾」のラーメン麩という棒麩を圧縮したもの。
もっちりとした食感のお麩そのものも素晴らしいが・・・。
この膨らんだお麩のスープは煮干100%のスープ・・・。
つまりはこれそのもがメチャメチャ美味しいってこと!
あとは皆さんの舌でお試しください(^ー^)
「遣唐使(けんとうし)」が中国の文化を日本に教えてくれたならば・・・
真の意味で札幌に「煮干のラーメンの美味しさ」を伝えてくれたこの店の存在は「遣ニボシ」と名づけたいと思う!
そのうち歴史の教科書に載って試験に出るから覚えておくように!(笑)
【煮干らぁめん なかじま】
住所:北海道札幌市北区北35条西4-1-1 サトービル 1F
営業時間:11:00~14:30(材料が無くなり次第閉店)
定休日:木曜日、金曜日(その他不定休有)
TEL:なし
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らーめん千太&桜香
札幌にはまだまだ活躍されている女性店主のお店があります!
過去にこの特集でもご紹介させていただいた2店をせっかくなので最新情報を交えて書いておきましょう(^^)
==らーめん 千太==
過去の記事でもご紹介しましたが、「鶏+煮干」のあっさり系ラーメンがウリのお店。
こちらの女性店主さんも札幌のラーメンのバラエティさを語る上では欠かせないお店!
従来のレギュラーメニューに加え、さば節を中心とした「煮干らーめん」というメニュー、そしてさらに昨年11月から「新煮干し」というメニューが加わった!
「新煮干し」は煮干をかなり強く使った一杯。
従来とは比較にならないほどの煮干濃度!
今までのレギュラーメニューとは一線を画す味わい。
煮干は確かに強いが決して野卑た味ではなく、ほのかに香るカツオ節の風味もあいまってむしろ気品さえ感じる。
濃度は高いが食べやすさは秀逸で、煮干初心者の方でも煮干のしっかりした味わいを楽しめる一杯だと思う。
あっさりだけどしっかり!!
千太の枠をやぶりながらも、千太らしさもどこか感じる秀逸な仕上がりです(^^)
【らーめん千太 】
住所:北海道札幌市豊平区平岸3条9-9-18
営業時間:11:00~16:00(※スープが無くなり次第終了)
定休日:月曜日
TEL:非公開
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==桜香==
こちらも過去の旭川ラーメンの特集の回で紹介したお店です。
現在は無休&中休み無しという営業スタイル。
営業は大変なことと思いますが、食べる側としてはありがたいですね。
さて。レギュラーメニューは相変わらず安定の美味しさと人気を誇っているコチラのお店ですが・・・。
実は年に7~8回も限定メニューを提供しているんですよ。
(上の画像は8月にいただいた「つけ麺カリー」。人気のつけ麺にスパイスを効かせた暑い夏でもズルズルと食べられちゃう美味しい一杯でした)
冬のこの時期は「ピリ味噌クリーミーラーメン」が提供されています(^^)
「お一つどうぞ」のゆでたまごを剥いてスタンバイ!(^^)
トロリとした文字通りクリーミーなスープ。
桜香さんらしい、動物系素材の旨みを上手く引き出したスープ。
そこにピリッとした辛味のアクセントを加えることで、より「自然な甘み」が活きてくる。
優しい口当たりだけど、旨みの芯がしっかりしてるって言うのかな・・・。
味噌とか辛味とか強い味わいにもブレないベースのスープがホントにイイ!
美味しい!!(^^)
麺は平打麺と細麺を選べるそうだけど・・・。
今日は桜香さんでは初めてという平打麺を選択でしょう!(^^)b
さがみ屋製麺の道産小麦を使った麺とのこと。
ゆめちからがベースかな?もっちり&しっかりの弾力と食感はこのスープとの相性も抜群!
これはこの麺で大正解(^^)
レギュラーメニューで提供されているベースのスープがそもそも時間と手間がかかっているであろう中で、定期的に提供される限定メニュー・・・そして、初の平打麺という、今になっても新しいことにチャレンジしようとする姿勢。
接客中はニコニコと笑顔の店主さんで、どちらかと言えば穏やかな癒しキャラなのであるが・・・。
その実「ラーメンに対する激しく熱い情熱」を奥底に秘めているのを感じますね!
優しい口当たりなのに芯のしっかりしたスープと、どこか印象のかぶる女将の笑顔なのでした(^ー^)
【ラーメン 桜香 】
住所:北海道札幌市中央区南1条西14丁目
営業時間:11:30~22:00
定休日:無休(お盆・年末年始を除く)
TEL:011-231-4788
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らーめん優月
続いてご紹介するのはらーめん優月(ゆづき)。
昨年6月にこの場所に移転オープンしたお店で、こちらは店主さんだけじゃなくスタッフの皆さん全員が女性のお店です。
看板に「らーめん」の文字とともに書かれている「かれーらいす」が印象的。
看板でウリにしている通り、カレーが非常に美味しい。
これまた当然のようにカレーラーメンが存在する。
スパイスの複雑に効いたカレーラーメンはもちろん鉄板の美味しさ!
そして、味噌ラーメンも香味野菜やほのかに効いたスパイスが特徴的。
味の美味しさはもちろんだが、まずは口に含んだときの「香りの美味しさ」を楽しんでもらいたいところ。
まぁ、冒頭のカレーラーメンと味噌ラーメンは確かに間違いないテッパンオーダーと言えるのだが。。。。
個人的にイチオシは「塩らーめん」!
ちょっとびっくりするほどまろやかで奥深いスープ・・・(*o*)
先入観でスパイスの効いた濃い目の味わいのラーメンが推しだと思い、最初はカレーラーメンや味噌ラーメンをいただいていたのだが、このスープの優しさはどうだ!
良い意味で裏切られたね。
ちなみに塩には文字通り”優しい”味わいの「優月塩らーめん」と、荒挽き背脂を使いパンチを出した「荒挽塩らーめん」の2種類がありますが、上の写真は優月塩らーめん。
さて・・・メニューを見て別なところに反応した方・・・特に「ミニカレー」に反応された方とは仲良くなれるかも知れません(^^;
ハーフラーメンにミニカレー・・・こういう組み合わせをする人とは息が合いそうです(笑)
ということで、ハーフ塩ラーメンにあわせたミニカレー。
コクのある味わい。。。奥深いスパイスの風味。。。。
ベースのスープがラーメンのスープと共通なのかは未確認だが、しっかりとしたベースのスープがあってこそ、スパイスが活きているように思う。
これは美味しいカレーだ!
カレーを一口・・・ラーメンを一口・・・そしてカレーをまた一口・・・。
ピリッとした刺激的なカレーの風味が口に広がり、余韻のあるうちに塩らーめんを頬張ると、優しい味わいで口の中がリセットされ、再びスパイスで口の中を満たす・・・・。
例えるなら、サウナと水風呂を交互に楽しm・・・
いや、わかりにくい例えは止めておこう( -_-)
とにかく、交互に食べ進むほどに美味しさが増してくるのだ!
それぞれ単独で食べるより至福を感じられること間違いなしだと思ってます!(^o^)
1+1が3にも4にも感じられる相乗効果・・・。
いつまでも食べ続けて行きたい気持ちになる。
次回訪問時は通常サイズの塩ラーメンに厚切りカツカレーだな!
1+1が3どころか3+3が10にも20にもなりそうだな!!
「幸福の足し算?」「幸せのスパイラル?」「至福の相乗効果?」
うーん・・・適切な表現が見つからない!!
え?
「肥満への無限ループ」だって?!
・・・うん・・・ある意味正しいかも知れない( -_-;
【らーめん優月 (ゆづき)】
住所:北海道札幌市東区北12条東13丁目2-15 秀和ビル3
営業時間:[平日]11:00~15:00/17:00~21:00 [土・日・祝]11:00~21:00
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
TEL:011-741-9000
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長崎屋
最後にご紹介するのはコチラ。
来月改めて話題になりそうなので、もう少し記事アップを待とうかとも思った白石区にある長崎屋です。
2014年5月にオープンしたこちらのお店。
オープンからまもなく2年。
おしゃれな店内はカップルの来店も多く、奥の席は家族連れにも使い勝手が良さそうです。
最近は近隣の方々にも認知され、まさに人気が右肩上がりという頃合かと思われるが・・・。
なんと来月2月に近所に移転するとの情報が飛び込んできた!
勢いを感じますね~(^ー^)b
既に看板は設置済み(^^)
さらに広くなる店内、12台も停められる広い駐車場は、これから益々多くの方に愛されることでしょう!
さて、写真はこちらのお店の味噌ラーメン。
味の説明をする前に調理風景をちょっとお見せしましょう(^o^)
店主さんに許可をいただき、撮影させてもらいました。
まだ20代の若き美人店主が北京鍋を振るい・・・
その凛とした容姿からは想像もつかない豪快な鍋使い!
果たして出来上がったラーメンは、香ばしい香りをまとったまさに本格的な札幌ラーメン。
しっかりしたコクのある豚骨スープにキリッとした味噌の風味。
こちらの味噌ラーメン。
私が好きな理由は、そのスッキリしたベタつかない甘さにある。
味噌ラーメンには「甘さ」という要素が不可欠で一つ鍵だと思う。
甘さが無ければ何度も食べたくなる中毒性が低くなる。
かといって、いつまでも口に残る甘さは「クドさ」と同義語で、一度食べるとしばらくは食べたい気持ちが起きないのも事実だ。
ここ長崎屋に関しては食後すぐにでもまた食べたくなる中毒性のある美味しさがあると思う。
麺も札幌スタイルの中太の縮れ麺。
典型的な札幌ラーメンのスタイルを踏襲している!
ここ数年、注目の新店は札幌スタイルの「札幌ラーメン」よりも、どちらかと言えば新しい味の「トレンド系ラーメン」が多かった。
札幌スタイルの美味しいお店で、しかも美人店主が豪快に鍋を振るう・・・。
なんだかそれだけで札幌ラーメンの未来が明るくなったような・・・そんな気持ちにすらなってしまった(^o^;
店主の顔を思い浮かべながら食べていると
「ベタベタすんじゃないわよ!」
ってな台詞が聞こえてきそうなキレの良さ!
ベタつかずキレが良いのに、どこかにほんのり優しい甘さを感じる・・・。
帰り際に
「また、来てね・・・」
と誘っているような食後の後を引く余韻!
は(*o*)
これが、いわゆる「ツンデレ」ってヤツですか!
・・・うん、表現が違うね(-_-)
【ラーメン長崎屋】
住所:北海道札幌市白石区本通18丁目南2-12
(※2月移転予定:移転先住所:北海道札幌市白石区本通17丁目南4-8)
営業時間:11:00~15:00 17:30~20:00
定休日:月曜日
TEL:011-598-7097
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さて・・・女性店主にスポットを当てた今回の特集いかがでしたでしょうか?
まだまだ女性店主のお店は数も少なく「珍しい存在」なのには変わりありません。
でも、「女性だから」という切り口ではなく「美味しい店」という大前提があって、その上で「女性店主ならでは」という目線やアプローチで今はきちんと取り上げられているように思います。
女性店主さん達ひとりひとりの技術や努力が積み重ねられてきたからこそ、当たり前のように「味やクオリティ」に正しくスポットが当たっているのかも知れませんね。
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えー・・・・せっかく女性店主にスポットを当てたこともあり、ここでちょっとCMを兼ねた蛇足の情報(^^;
拙プロデュース店「らーめん札幌直伝屋」ですが、現在昼営業のホールを担当している、はるか嬢。
実は調理師免許も持つ料理経験豊富なスタッフなのです。
とはいえ、札幌ラーメンスタイルの調理はとても難しく、勝手が違うのもあり現在鍋振り修行中です!(^^;
3月は地方出店で店長不在のため、昼営業ははるか嬢が鍋を振るうことになる・・・かも知れません!
背が小さく鍋振りもちょっと大変そうですが、3月デビューに向けて、炎にも恐れず猛特訓中です!
暖かく見守ってやっていただけたら幸いですm(_ _)m
札幌直伝屋の詳細紹介はまた別カテゴリで。。。
【らーめん 札幌直伝屋】
住所:北海道札幌市中央区南4条西5丁目秀高ビル1F
営業時間:10:00~16:00 18:00~翌03:00
(※日曜日は24:00閉店・各閉店15分前ラストオーダー)
定休日:月曜日
TEL:011-211-1792
【札幌ラーメン最新事情2016】