中札内フェーリエンドルフで−20℃ の「冬のグランピング」を体験!

1月の晴れた週末、真冬のグランピングを体験するために、十勝の中札内村に行ってきました。

メンバーはぐうたび副編集長の私・木村と、仕事仲間でデザイン会社社長のN氏と、中小企業診断士のH氏。40代のオヤジ3人、厳寒の十勝を薪ストーブの火を囲みながら1泊2日の旅。宿泊地となった「中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ」は、十勝平野のほぼ中央、中札内村にあるヨーロッパスタイルのドイツ風コテージの並ぶ休暇村です。

周囲を馬鈴薯や小麦、豆類を育てる広大な畑に囲まれた中札内でのグランピング体験は、とにかく美味しくて、そして寒かった!

 

空高くそびえる針葉樹の森に、異国情緒あふれるドイツ風リゾート

白亜の洋館と針葉樹の林をバックに立つ3人

札幌を出発したのは朝9:00。途中サービスエリアで休憩したり、帯広でランチと買い物をしたり、のんびりドライブで中札内に到着したのは15:00過ぎでした。

空高くそびえる針葉樹の森に息を飲み、樹々の合間から見え隠れする三角屋根のドイツ古民家風コテージの美しさにため息が・・・、異国情緒あふれる空間は、入った瞬間から心奪われます。

絵にもならない3人ですが、思わず記念撮影。この時の気温は−1〜−3℃くらい。この時期の北海道としては、それほど低い気温ではありません。

青空に映える白壁と茶色の梁が美しい洋館

チェックインは市庁舎と呼ばれるこの白亜の洋館。十勝晴れの青空によく映えます。

グランピングのプランでは、森の中におしゃれな三角テントが立ち並ぶ「グランピングテント」と、暖かい暖炉に豪華なシャンデリア、バーベキューや焚き火ができるテラスを完備した「グランピングスタイルコテージ」の2つの宿泊施設を使うことができます。

夕食会場は、グランピングテント前のタープか、 屋内のバーベキュー小屋を選ぶことができます。この日は風もない晴天で、日中はそれほど寒くはなかったので、私たちは迷わずタープでの食事を選択。

タープで食事、テントで宿泊。今夜は厳寒の十勝をとことん楽しむのだ。

本場ベルギー製おしゃれグランピングテントの中は薪ストーブでポカポカ

円形と大型ふたつのグランピングテント

「グランピングテント」は、直径6mの円形テントと、壁を取り付けた4m×6mの木組みのタープで構成された、ベルギー製の大型コットンテント。

円形テントにはシングルベッドとエキストラベッドを各2台、タープにはダイニングテーブルとバーベキューセット(コンロ、炭、食器)が用意されています。

男3人で狭くないのかな、と思ったけれど・・・

ベッドが2台とストーブを供えるテントの内部

テントの中は外から見るよりもずっと広い。大人3人が入っても、狭く感じることはありません。

ベッドには湯たんぽ、ソファとフロアにはふかふかのムートン、そして中央に薪ストーブ。寒さを乗り切るアイテムはしっかり揃っています。

が、とりあえず最初は寒いです。

炎がゆらめく薪ストーブ

ストーブの薪に火を付けて、テントが温まるまで30分ほど、受付時にレンタルしたスノーシュー(1時間500円、2時間800円)を使って、外で遊ぶことにしました。

スノーシューで遊ぶ二人の男達

夕方16:00の気温は−3〜−5℃くらい。

日中の天気が良かったせいか、少しシャーベット状になった雪をザクッザクッと踏みしめながら森の奥へ。

少しずつ気温が下がり、冷気で顔がこわばる。雪深い林道を通り抜けると、目の前に広がる十勝平野と遥か遠くに日高山脈に、一瞬、寒さを忘れます。

薪ストーブ前のソファを陣取ってお酒を酌み交わす二人

30分ほどのスノーシュー散策を終えて戻ると、グランピングテントの中はすっかり温まっています。上着を脱ぎ捨てソファにどっしりと体をあずける。テントという密室空間は、座っているだけで居心地がよく、不思議な一体感が生み出されます。パチパチと薪が爆ぜる音を聞きながら、オヤジ3人の話は尽きません。

19:00。外の気温も−10℃近くまで下がってきた頃、ディナーの準備が終わり、いよいよ食事の時間です。テントを出た時の体感温度は−10℃をだいぶ下回り、体の芯まで冷気が突き刺さってくる寒さです。

 

ビアカンチキン、牡蠣のアビージョ、フルーツグラタン 内容も見た目も超豪華な本格BBQディナー

豪華なテーブルセッティングに、所狭しと並ぶ料理の数々に驚きを隠せない二人

スタッフに促されてテントの前のタープに移動して扉を開けると、テーブルの上に前菜からデザートまで、きれいに並べられた料理と、それを照らすおしゃれな照明。

豪華なテーブルセッティングに思わず「おー!」と歓声が上がります。

バーベキューグルメで自ら調理する男二人

料理は基本的にアウトドア仕様。テーブルの横にある2台の蓋付バーベキューグリルを使い、自分たちで焼いたり、蒸したりして調理します。

すでに味付けはされているので、普段、あまり料理をしない我々でも、スキレットに盛り付けられた料理やダッチオーブンを、バーベキューグリルに乗せて待つだけなので、味の心配は無用。火加減だけが腕の見せ所。

種類豊富に並んだ豪華料理

とにかく種類が豊富で豪勢な料理ばかり。

プリップリでジューシーな「厚岸牡蠣のダッヂオーブン焼き」を、持ち込んだ白ワインで流し込み、「十勝のマッシュルームのスキレットステーキ」は、口の中に広がる香りを、軽めの十勝ワイン・ピノ・ノワールに合わせて堪能。

丸鷄をお腹から缶ビールに刺して豪快に蒸しあげる「中札内田舎鶏のビアカンチキン」は、塩とハーブでしっかりと味付けがしてあるので、ビールとの相性抜群!

メインの「十勝産エゾシカのステーキ」は、まず、厚さが3センチほどもある肉にビックリ。隣町の豊頃町にあるエレゾ社から仕入れた高級エゾシカ肉は、自分で焼くのがもったいないくらい。焼き過ぎないよう慎重に炭火でじっくり焼いて、ワインレッドの程よい焼き加減に仕上げて、こちらは少し重めの赤ワインに合わせました。

デザートの「パイナップルのフルーツグラタン」は、半分に切ったパイナップルの中にヨーグルトとカットしたパイナップルとバナナを入れた料理。バーベキューグリルで少し温めると、甘みがぐっと引き出されて、体も温まります。

正直言うとタープの中も非常に寒いんですが、ディナー中は、調理しては食べての繰り返し。時折グリルの火にあたり、少し体を動かしながらの食事がちょうど良かった。

優雅なディナーではないけれど、これはこれで思い出深い時間になります。

食後は暖炉のあるグランピング・コテージで、火を見ながら語らう

2階建てグランピングスタイルコテージ

「グランピングスタイルコテージ」はドイツの古民家風の2階建の施設。

1階には暖炉の優しい炎に癒されるリビングと、個性に合わせたシャンデリアが楽しいダイニングキッチン。

2階にはダブル、ツイン、シングルの3室の寝室をがあり、バスとトイレを完備しています。

コテージの暖炉前で語り合う男三人衆

ディナーを終えた我々はコテージに移動。暖炉に薪をくべ、体を温めました。

薪が爆ぜるを肴にお酒が進み、火を眺めるうちに、我々の口数も減っていきます。

そして外の気温はどんどん下がっていきます。

 

音も光もない世界、十勝の夜空に満点の星空が広がる

満天の星空

深夜4:00。前夜、少し雲が覆っていたグランピングテントの上空に満点の星空が広がりました。

気温は−17℃。

空気が澄んでいるので、星空がきれいに見えます。

テントの灯りと星空だけ。私たちの他に音も光もない、まさにここでしか体験できない時間です。

手挽きコーヒーミルでモーニングコーヒー

手引きコーヒーミルで挽いたモーニングコーヒー

起きがけの1杯は、テントの中にあったコーヒー豆を手引きコーヒーミルで挽いたモーニングコーヒー。

チーズとパンとフルーツの朝食

朝食はチーズとパンとフルーツ。

チーズはフェーリエンドルフと同じ中札内村にある「十勝のフロマージュ」で買ってきたラクレットチーズ。キッチンにあったフライパンでトロ〜ッと溶けるまで温めて、パンにのせていただきます。

フルーツは昨日のディナーの残り。 フルーツグラタンは冷えても美味しい。

地平線の先に見える美しい日高山脈

行きも帰りも天候に恵まれた2日間。

十勝平野のど真ん中にあるフェーリエンドルフからは、地平線の先に美しい日高山脈まで見渡せました。

「景色がご馳走」とは、まさにこのこと。

緑が映える夏のグランピングを体験してみたいですね。

◆【中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ 】の詳しい情報はコチラ
https://www.gutabi.jp/hotel/base/352

グランピングや暖炉付きコテージプランなど

WRITER/木村 一哉(ぐうたび北海道 副編集長)

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